1990年5月9日水曜日

1990年5月号

1990年5月号 表紙:ribbon



SOFT TOP20
 98に移植された『ダンジョンマスター』がトップに。
 3位には『ドラゴンナイト』、7位には同じくエルフの『FOXY』が。総合分析にもあるが、このころからエロゲーも市民権を得たというか、売り上げランキングの上位を占めるようになった。
 なお、今月号からTAKERUのランキングは別に。ソーサリアンのシナリオ集は、軒並みこちらの上位にランクインしている。そのためトップセールの方ではソーサリアンの名前はない。
 こちらのランキングの2位には『Dante』が。これは当時としては画期的な、「自分でRPGが作れる」という、今でいうところの『RPGツクール』の元祖である。もちろん、MSXユーザーだったオレも、これを買った。これを使ってゲーム界にデビューし、中村光一(現チュンソフト社長)を追い抜いてやろうと野望を抱いていたのだ。だが、結果は推して知るべしである。



新作
『ディオス』というゲームの88SRのCD-ROM移植版が登場。FM-TOWNSはあったが、NEC系のパソコンでCD-ROMを搭載したのは、88SRが初めてだったはず。だが、その後、CD-ROMはさほど普及せず、むしろ98ではハードディスク専用のゲームが増えた。
『クォース』『ロードス島戦記』『ルーンマスター2』と、なぜかMSXのソフトばかりが大きな扱いに。


特集
【花のゲーム万博】
 当時は花の万博っていうのがやっていたのだなぁ…「コンプティークは花の万博とは一切関係有りませんが、陰ながら応援しています」っていうのが笑。堂々と応援すればいいのに。
 エニックスのRPG『46億年物語』だが、これは面白かった。グッドエンドは同じ結末になるようだけど、進化の過程によっては色々なエンディングがあって、今で言うところのマルチエンディング。
『ポピュラス』と『シムシティ』については巻頭で特集。当時は凄く斬新に写ったのである、このゲーム達は。
 それとゲームに関わりが深い人々が未来のゲーム像というのを想像したエッセイがあったが、エロゲーが市場を覆い尽くす今の状況は予想できなかったようである。
 他に『インペリアル・フォース』『ロボクラッシュ』『T&T』。


How to Win
 別冊付録になっている。


RPGリプレイ
『漂流伝説クリスタニア』:第7話
 オーソドックスな迷宮探索、そしてミノタウロスとの戦闘。ロードスからリプレイに入ったので、意外とこういうオーソドックスなプレーはかえって新鮮だった。「ああ、あるある」ってカンジで。
 今月の新作は『謎かけ盗賊』で『ファイティングファンタジーRPG』のシナリオ。


SLG WORLD
 今号からタイトルは読者の公募によって毎回変わることに。そして特定のタイトルに焦点を当てるのではなく、SLG全体を扱うようになったみたい。


福袋
 オレが初めて買ったエロゲー『きゃんきゃんバニー・スペリオール』が。理不尽とも思えるコマンドを選択していって、上手い具合に当たりを引ければ女の子とHができるという、いわゆるナンパゲー。でも、同ゲームの広告では「ねるとんソフト」というらしい。
 見田竜介がキャラデザをした『シェナン・ドラゴン』も登場。いろんな仕事をしてるんだな~。
 How to Winでは『FOXY』が。


コミック
『トップをねらえ!NeXT GENERATION』:第6話
 グレートガンバスターとドッキングして宇宙怪獣を倒したマリナ。だが、宇宙怪獣の危機はまだ去っていない。人類を襲う新たな危機に、コールドスリープ中だったユングが目覚める。

『ルーンワース 星の勇者』:第10話


付録
【まるごとHow to Win特集号】
 ゲームとも原作とも全く関係のない『トップをねらえ!』のマンガ。でも、真のトップファンならこれも抑えておきたい。
 コンプでは珍しくMSX専用ソフトの『SDスナッチャー』を攻略。それだけ『スナッチャー』が人気だったということである。攻略法を見て気付いたのだが、足跡を辿って地雷を回避するというネタが、こちらでも使われていた。同じ制作者だからね。
 他に『ウィザードリィ5』『エメラルド・ドラゴン』『三国志2』『ドラゴンスレイヤー英雄伝説』『ギルガメッシュ&セレクテッドソーサリアン』『ルーンワース』『ダンジョン・マスター』も。


その他・備考
 今月のリセットちゃんは『森田将棋2』。なんか、随分と地味なゲームを…
 パソコンゲーム考現学、『大戦略』に続く2作目は『ウィザードリィ』。当時のパソゲーと切っても切れないのがTRPGの存在。で、その橋渡し的役目をしていたのが『ウィザードリィ』だっただが、この辺の歴史について述べられている。
 各方面でぶっ叩かれた映画『天と地と』のゲーム版について。さすが角川が配給ということで、コンプで特集を組んだようで。コナミと工画堂スタジオという珍しい組み合わせの共同製作だった。