2014年1月31日金曜日

video daysがおもしろい

古本屋さんで『video days』という雑誌を見つけました。
キネマ旬報社から出ていたビデオ専門誌です。

1980年代後半のビデオを取り巻く状況が概観できて、とてもおもしろいです。
1987年~1988年の1年間(全6冊)だったので、ちょっとまとめてみました。

1987-10-20:video days 創刊号
1987-10-20:video days 創刊号内のビデオリスト

1988-01-20:video days 第2号
1988-01-19:video days 第2号内のビデオリスト

1988-03-20:video days 第3号
1988-03-19:video days 第3号内のビデオリスト

1988-05-20:video days 第4号
1988-05-19:video days 第4号内のビデオリスト

1988-07-20:video days 第5号
1988-07-19:video days 第5号内のビデオリスト

1988-09-20:video days 第6号
1988-09-19:video days 第6号内のビデオリスト

目次と概要を載せています。
記事中で扱われたビデオのリスト(本誌内にもリストが載っている)はページを分けました。



『video days』は1987年~1988年の1年間(全6冊)で廃刊になったのですが、この頃って自分的にはすごく印象深かったりします。
というのも、我が家にビデオデッキが導入されたのが、ちょうどこの頃なんです。
ファミコン版の『ファイナルファンタジーⅡ』を買ったのと同時に、我が家にビデオデッキがやってきたので鮮明に覚えています。
ちなみに、Wikipediaによると『ファイナルファンタジーⅡ』の発売日は1988年12月17日。
我が家にビデオデッキがやってきたときには、すでに『video days』は廃刊になってましたが…。

上記のような経緯から、当然私は『video days』のことは知りませんでした。
でも雑誌の刊行時期から、懐かしい感じがして思わず全巻買ってしまいました。

古本屋で全部探すのは難しいかもしれません。
でも、雑誌バックナンバーを専門に扱うart-blueなら、今のうちなら購入できます。
(ただし古いので新刊といえども汚れは目立ちます)
art-blue ビデオ・デイズ創刊号

『video days』が刊行されていた、この時期は『80年代悪趣味ビデオ学入門!』って本が出るぐらい、ビデオバブルが盛んで日本国内で有象無象のビデオソフトが乱発された時期です。
『B級ビデオ発掘カタログ』によると、1987年12月だけで400本の映画がビデオ化されていたそうです。

そんなビデオバブル期の空気が感じ取れて、とてもおもしろいです。

たとえば、ビデオの発売リストや広告を見ているだけでもワクワクするんですが。
当時は、黒澤明の『七人の侍』などの名画がまだビデオ化されていませんでした。
なので、なにかと記事中の邦画ランキングで『七人の侍』が話題になるも、ビデオについては言及されないという非常事態になっています。

『E.T.』のビデオ化が話題になる直前で、分析記事が読めたり。
『E.T.』ビデオ化についてはWikipediaでも項が設けられるているぐらい)

マウントライトコーポレーションの存在は、21世紀になってから映画秘宝のムックではじめて知ったのですが。
『video days』では広告が出ていました(video days 創刊号)。

いろいろとめんどくさくなる時代より前の雑誌なので、そういう方面の広告や記事もきちんと載ってます。

とはいえ、どっちかというと名画が中心なカンジの誌面で、未公開映画のビデオばかり取り上げる「これが未公開の玉だ」や、アイドルのビデオばかりの「あなどれないアイドルたち」は、わりと傍流な扱いでした。

そういうのが、ちょっとアレかな~と思いました。

最近、私は映画にテーマというか縛りを付けて見ています。
CS放送などでもやっていますが、リメイク作品とリメイク元の映画を見比べてみるとか。
タマフルのサタデーナイトラボでやっていた映画駄話シリーズのような、続編映画を順番に見ていきながら、いかにイイ・ダメなのかを検証するとか。
町山智浩さんの「映画の見方がわかる本」シリーズで取り上げられた、その時代のエポックな作品とその前後の映画を見るとか。
こういうのってビデオ(というか映画をパッケージ化したことで)ならではの、楽しみだと思ったりしています。
(しかも現在なら100円とか無料で見れちゃうし)

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