1991年12月9日月曜日

1991年12月号

1991年12月号 表紙:杉本理恵



SOFT TOP20
『シムアース』がトップ、『アトラス』が2位に。ワールドワイドというか、グローバルなゲームがワンツー。3位は『ワイアラエの奇跡』が。ゴルフゲーは着実なセールスを記録する。
  なお、4位には『シャングリラ』が。エルフも新作を出せば、ランキング上位にくるようになった。
 TAKERUでは『ソーサリアン』が2ヶ月連続でトップ。さすが。



新作
『らんま1/2飛龍伝説』なのだが、原作よりもHっぽいような気がするのは気のせいだろうか?
 アートディンクからは『関ヶ原』が。テーマがテーマだけに楽しみにしていたのだが、なんだかシステムが理解しにくいというか、自分のしたいことが反映されにくいゲームなので挫折した。
 ウルフチームからは三国志ゲームの『天舞』が。これは逆に、適当にやっていても適当にクリアできてしまうという、トホホなゲーム。ちなみにオレは劉備、関羽、張飛の三人だけに兵力を持たせ、敵部隊を一つずつ潰して中原の覇者になった。


コンプRPG
 新作TRPGは「コンプRPG」月報に移転。
『ウォーハンマー』は話題になったような気がするが、でも未プレー。『スペース・アウトロー』のイラストが唯登詩樹っていうのが、ちょっとだけ気になる。


特集
【RPG大特集'91】
 年末恒例企画のRPG特集。だが、この年はSLGに押されていた印象がある。ファルコムの新作がないというのが、その印象をより強めている。そこで仕方がなく(?)エロゲーの『ランス3』が陽の目の当たるところに出てこれた。
 他に『ロードス島戦記2』『ウルティマ6』『指輪物語第1巻』『ウィザードリィBCF』『幻影都市』『ファングス』『KIGEN』『ごくらく天国』。
 ウィザードリィ、ウルティマのRPG二大巨頭と、ファンタジー小説の金字塔・指輪物語というラインナップがしぶい。
(当然、この当時は『ロード・オブ・ザ・リング』はなかったわけで)


How to Win
『太閤立志伝』が登場。このゲームは、まさに何でもできるゲームで、何度も繰り返し遊んだものである。プレーヤーの想像力とシステムが、何でもアリを実現していた。
 他に『信長の野望・武将風雲録』『ヨーロッパ戦線』『天下統一2』『プリンセスメーカー』『アルシャーク』『パワーモンガー』『ルーンワース3』。特集のRPGよりも、こちらの方が粒が揃っている感じ。


RPGリプレイ
『蟻帝伝説クリスタニア』:第12話
 帝国の執政官を拉致し、半ば強引に反帝国組織を革命軍に変えてしまった一行。成り行きながら賛同者も増えて、いよいよ革命の気運が高まる。


SLG WORLD
 サバイバルゲームについて。SLGと歩兵戦闘は切っても切れない、ってことなのか?


福袋
『ドラゴンナイト3』が登場。ドラナイシリーズでは、オレが初めてやったのがこれ。でも、とある事件により発売が少々延期になり、しかもグラフィックにも若干修正が加えられることに。
 How to Winは『2069AD』


コミック
『ダンジョン・マスター』:第2話
『ムーンクエスト』:第8話


付録
【ブランディッシュ】
 付録の表紙も本誌と同じく杉本理恵。
 付録で『ブランディッシュ』をやったので特集の方が寂しい内容に。また、ファルコムの新作『ぽっぷるメイル』と『アドバンスト・ロードモナーク』についても少々。


その他・備考
 ミス・リリアこと杉本理恵がセカンドアルバム『銀河の空想』をリリース。ついでに、桂三枝のザ・ラスベガスという番組にもレギュラー解答者として出ていた模様。
 今月のリセットちゃんは『ぷよぷよ』。リセットちゃんの作風にあったゲームでした。
 読者参加ゲームの『トップをねらえ!NeXT GENERATION』が終了。マンガより早く始まって、マンガより遅く終わった。


1991年11月9日土曜日

1991年11月号

1991年11月号 表紙:牧瀬里穂



SOFT TOP20
『アトラス』『栄冠は君に2』とアートディンクがワンツー。『A列車で行こう3』もロングセラーとなり、すっかりアートディンクも人気ソフトメーカーの仲間入り。
 3位は『生中継68』でコナミのゲームである。
 TAKERUはMSXに移植された『ソーサリアン』。やはり、ソーサリアンは強しである。



新作
『ウィザードリィ6』にあたる『ウィザードリィ ベイン・オブ・ザ・コズミックフォージ』が登場。これまで、幾多の「名作」洋ものRPGがアメリカンテイスト満点ゆえに、コケてきた歴史を見てきた。なのに、ウィズも同じ轍を踏むことに…末弥キャラに馴染んでいたオレは大ブーイング。これを境に、オレはウィズから遠ざかることになる。
『アークス3』は、さらにグラフィックが美麗になって登場。オレが初めてプレーしたアークスも「3」だった。でも、全然、印象に残ってない…
 TRPGでは『フォーチュン・クエスト』が登場。原作は面白いけど、実際にプレーすると…いかがなものか。
 カードゲームでは『信長の野望・武将風雲録』が。中身はともかく、2800円という価格設定は…いかがなものか。
コンプRPG
「コンプRPG月報」が新連載。毎月、コンプRPGに関する情報を載せていく。今月号は、コンプRPGの大黒柱(になっていく)『ルナル・サーガ』について。


特集
【システムソフト疾風怒濤大総覧】
 新作ラッシュとなるシステムソフトのソフト。
 まずはコンプではおなじみの『ロボクラッシュ』が、ようやく98へ移植。次いで『天下統一2』も登場。「2」から「3」が10年も隔てたが、「1」から「2」はわりと早かったのだ。
 そして、オレ的に最も印象深いのが『プレイメーカーフットボール』。誤ってシステムディスクをフォーマットしてしまい、プレーすることができなかった。中古で買ったから、ユーザーサポートも受けられなかったし。
【ブランディッシュ】
 2号続けての特集。単独タイトルでのこの扱いは、さすがファルコムといったところ。実際にこのゲームは面白いらしいし…オレは未プレーなんだけど。


How to Win
 光栄の新作は歴史物ではなく『ヨーロッパ戦線』。相変わらず(?)88版から出す徹底ぶり。
 他に『信長の野望・武将風雲録』『プリンセスメーカー』『サーク ガゼルの塔』『アルシャーク』『ヴェインドリーム』『シムアース』『ルーンワース3』も。


RPGリプレイ
『蟻帝伝説クリスタニア』:第11話
 反帝国運動組織と合流した一行は、いつの間にか皇帝失脚を目論むようになる。特に反皇帝でもなかった一行なのに、なぜか帝国=悪というイメージにとらわれ、なんとなく皇帝を打倒しようという雰囲気になってしまった。


SLG WORLD
 コンプSLG班の十八番、マルチプレイについて。実際にマルチプレイをやったことがあるけど、当時の「一台のマシンをみんなで使う」というマルチプレイでは、かったるくてやってられない。やっぱ、オンラインじゃないと。
(一応、補足しておくと当時のマルチプレイってのは、一台のパソコンでゲームを起動して、一人ずつ順番に操作していったのだ)


福袋
 How to Winは『きゃんきゃんバニー・スピリッツ』


コミック
『ダンジョン・マスター』:第1話
 栗橋伸祐によるマンガ。『ダンジョン・マスター』とは正直言ってネタ的に古いのだが、でもこのマンガは面白かった。このマンガに騙されて、思わずダンマスを買ったが…。キャラデザも栗橋伸祐なら、もうちょっと面白かったかも。
『ムーンクエスト』:第7話


付録
【ロードス島戦記】
 なんとも直球なタイトルの付録。『ロードス島戦記2』の攻略をメインに、X68000版『ロードス島戦記』の紹介とOVAのお話。


その他・備考
 押井守のこれでもくらえは『オルゴール』。美麗なグラフィックがアニメーションするというのは、当時としては強烈で、またこういった処理ができるのもFM-TOWNSだけだった。なのに、TOWNSはNECの牙城を崩すことができなかった…
『パンゲア』連載終了。ここでは触れていなかったが、連載当時は読んでいた。でも、もう中身は忘れてしまった。


1991年10月8日火曜日

1991年10月号

1991年10月号 表紙:具志堅ティナ



SOFT TOP20
『栄冠は君に2』『GETEN』という硬派SLGがワンツー。3位は『銀河英雄伝説2DXkit』、4位は『プリンセスメーカー』、そして6位に『信長の野望・武将風雲録』と全てSLGだが、全てジャンルが異なっている。
 非SLGで健闘しているのが5位の『ELLE』。80年代後半に猛威を振るったRPGに元気がない。
 ついでにTAKERUも1位から『鋼鉄の騎士 鉄十字章』『大戦略3'90 拡張エディタディスク』『A3オリジナルデータ集1名鉄』とSLGばっかり。



新作
 アートディンクから『アトラス』が。当時のオレの印象は『大航海時代』の二番煎じっていう感じだった。
『ボクサーメーカー』という気になるタイトルが。女子ボクサーを育成するというゲームで、時代が違えば話題になっていたかもしれないゲーム。このころは話に聞いたこともなかった。
 馬ゲーこと競馬SLGの『優駿』が登場。ダビスタと、どっちが先だったのだろうか。
『D&D』からはエルフを扱った『アルフハイムのエルフ』が登場。高レベルエルフのための追加ルールがあるようだが、オレのサークルでこれが導入された憶えはない…。


特集
【ブランディッシュ】
 ファルコムは新作が出る度に特集してもらえるのだから羨ましい。ファルコムのARPGは『ワンダラーズフロムイース』以来、久々だと思う。
【ロードス島戦記2 五色の魔竜 ファーストミッション完全攻略】
 コンプの看板タイトルということもあって気合いが入っている。


How to Win
『コラムス』は攻略ではなくて、各誌女性編集者対抗コラムス大会の模様を伝えている。コンプは残念ながら4位。
 他に『信長の野望・武将風雲録』『プリンセスメーカー』『サーク ガゼルの塔』『幻影都市』『アルシャーク』『ヴェインドリーム』『シムアース』『伊忍道』『ルーンワース3』『銀河英雄伝説2DX+kit』も。


RPGリプレイ
『蟻帝伝説クリスタニア』:第10話
 はねつき君を救出した一行は、はねつき君と計画書を携えて帝国領へ。


SLG WORLD
 独断と偏見で選ぶボードゲームということで、パソゲーではなくボードゲームを取り扱っている。


福袋
『ランス3』「はっちゃけあやよさん3』と「3」が続いている。
 エルフからは『シャングリラ』が。戦闘システムが『ドラゴンナイト4』に一部受け継がれているようだ。
 スーパーCGノベルということで『闇プロ乙女組』が連載開始。イラストは美龍。


コミック
『ムーンクエスト』:第6話
『天下統一』
 富士原昌幸。全然、ゲームと関係ないもの。多分、トップの休載に慌てたのであろう。


付録
【クリスタニアRPG2】
 クリスタニア・コンパニオン発売を前にして、ルールの改訂を行ったもの。とはいえ、ミュルミドンや神獣の民などのオリジナリティの高いものについては、まだ詳しく扱われていない。
 特別シナリオとして『人魚の涙』を収録。ゲームマスター講座としてTRPGの指南も書いてある。


その他・備考
 今月のリセットちゃんは『銀河英雄伝説2DX+set』銀英伝シリーズは、いったいどれだけの亜種があるんだ?
 ミス・リリアの杉本理恵は、リリアホールで行われたファルコムフェスティバルにてミニコンサートを行った。
『ロイヤルブラッド』はファミコン版が先行だったとは初耳だった。
 表紙を飾った具志堅ティナは、劇場版『サイレント・メビウス』でニセ香津美の声をあてていた(記憶がある)。


1991年9月9日月曜日

1991年9月号

1991年9月号 表紙:CoCo



SOFT TOP20
『エアーコンバット2』がトップ。この手のフライトSLGは好きな人は好きなんだろうけど、オレは全くダメ。難しすぎる。2位は『信長の野望・武将風雲録』。トップはコロコロ変わるが、このゲームだけは常に安定してチャート上位にいる。
 コンプ読者の人気を集める『アルシャーク』と『プリンセスメーカー』は、それぞれ3位と4位。
 TAKERUは『カクテルソフト増刊号』と『フェアリーテール海賊版』に挟まれて、『大戦略3'90拡張エディタディスク』が2位に。



新作
 ここでは言い尽くしたことかも知れないが、『バーズテイル2』『キングズクエスト5』の洋ゲーテイスト満点のグラフィックは、相変わらず濃い。第1印象で、かなりやる気が萎える。
 TRPGでは『真ウィザードリィ』が登場。追加ルールの導入で、より「ゲーム」っぽくなったのが印象的だった。なお、こちらはキャラデザが末弥純で、しっかりとウィズファンのハートを捕らえている。


特集
【激突 サイレントメビウスVSロードス島戦記】
 この頃のコンプを象徴する2作品が登場。ここで取り上げられている『サイレントメビウス』のコミックス版、劇場版、ゲーム版、小説版、『ロードス島戦記』のOVA、ゲーム版、小説版、リプレイ版、この全てにオレは手を染めていた(笑)。コンプに踊らされっぱなしである。
 ところで今さら気付いたことなのだが、FM-TOWNS版の『サイレントメビウス』はボーカル付きだったらしい。こ、これは、かなり悔しい…悔しいから、プレステ版を買おうかと悩んでいる。


How to Win
『ブランディッシュ』の画面写真が公開された。この頃のファルコムは精力的に新作を開発していた。その代わりというわけではないが、あれほどコンプ誌上を席巻していた『ソーサリアン』『イース』が全く見られなくなった。
 他に『信長の野望・武将風雲録』『プリンセスメーカー』『電脳学園4 エイプハンターJ』『アルシャーク』『ヴェインドリーム』『伊忍道』『ロードモナーク』『シムアース』『ルーンワース3』『銀河英雄伝説2DXkit』『エアーコンバット2』も。


RPGリプレイ
『蟻帝伝説クリスタニア』:第9話
 というわけで、はねつき君を救出するために護送隊を襲撃する一行。だが、敵も固いミュルミドンなので苦戦。でも、なんとかはねつき君救出に成功。


SLG WORLD
『GETEN』を徹底検証。当時の戦国ものSLGといえば、信長シリーズと天下統一といったところだったが、そこに殴り込みをかけたのが『GETEN』。コンプのみならず、他誌でも評価の高いゲームだった。


福袋
 How to Winは『ELLE』。オレが初めて買ったエルフゲーだったと記憶している。エロシーンは当時の水準から見ても、かなり抑え目だった。でも、エロなんかなくても十分に面白い内容で、かなりハマったのを憶えている。


コミック
『ムーンクエスト』:第5話
『トップをねらえ!NeXT GENERATION』の連載が休止という衝撃の事態が! 印刷業界の人手不足(?)と、作家の体調不良が原因だそうで。それにしても、盛り上げるだけ盛り上げて、後少しでラストというところで……なんてこった!


付録
【サーク ガゼルの塔】
『サーク』シリーズは『イース』の後を受けて、ARPGとして頑張っている印象が強かった。実際、面白いし。それゆえに、最近のコンシューマには移植されていないのが残念。なお、サークのキャラデザは菊池通隆なのだが、ここでもしっかり劇場版『サイレントメビウス』の宣伝をしている。


その他・備考
 ミス・リリアがビデオを発売。タイトルは『妖精のスケッチ』。ファルコムのゲームとは関連性は薄そうである。
 押井守のこれでもくらえは『ダイナソア』。当時、ファルコムではアニメーターを募集していたが、もし押井守が転職してたら、今ごろどうなってたんだろうか?
 PC-エンジンではDUO、メガドライブではMEGA-CDが、ともにCD-ROMを前面に押し出してきた。でも、勝ち残ったのはファミコンアダプタを結局発売しなかったスーパーファミコンであった。


1991年8月9日金曜日

1991年8月号

1991年8月号 表紙:西田ひかる



SOFT TOP20
『信長の野望・武将風雲録』のトップは相変わらずだが、2位には『パロディウスだ!』がランクイン。並み居るSLGを押し退けての快挙。なお、RPGは13位の『ドラッケン』だけという寂しい状況。
 TAKERUでは『フェアリーテール海賊版』が首位に。コンスタントにエロゲーが売り上げを伸ばす。



新作
『電脳学園4 エイプハンターJ』が登場。エイプハンターというとおり猿を狩るのが目的なのだが、その猿の中には竹下登もいたりする。
 現在、青息吐息のコンパイルだが、このころは『ぷよぷよ』以外にも精力的にゲームを作っていた。プラットフォームが違えども低価格にこだわるのは立派。
 新作TRPGは戦闘ばっかり、ガンガンレベルアップという、その名も『パワープレー』。名前通りのプレースタイルを推奨している。


特集
【ロードス&ロードス】
 リプレイは終了したが、OVAでは現在進行形だったロードス島戦記。そして、新たにコンピュータゲームでも『ロードス島戦記2・五色の魔竜』が登場することに。なお、タイトルでは「2」をうたっているが、リプレイでは「3」の部分、スパーク達が主人公である。
 洋ものRPGと違い、ロードスはキャラグラフィックも日本人好みになっており、この点でも好感が持てる。


How to Win
 今回は「グレート」ということで扱うゲームが若干多い。
『アルシャーク』『信長の野望・武将風雲録』『プリンセスメーカー』『サーク・ガゼルの塔』『ヴェインドリーム』『シムアース』『AD&Dカースオブアジュアボンド』『エアーコンバット2』『ロードモナーク』『ダイナソア』『銀河英雄伝説2DXkit』


RPGリプレイ
『蟻帝伝説クリスタニア』:第8話
 前回の失策の結果、ウィングドミュルミドンの「はねつき君」がさらわれた。で、今回は、そのはねつき君を救出しようとする。


SLG WORLD
『レッドストームライジング』という潜水艦SLG。昔のような、本誌本編では扱えないようなゲームのレビューである。どっちかっていうと、こういうマイナーなゲームのネタの方が好き。


福袋
 遊人の『校内写生』がゲーム化された。
 How to Winは『FOXY2』。


コミック
『ムーンクエスト』:第4話
『トップをねらえ!NeXT GENERATION』は、またもや休載。そして、次号では衝撃の…


付録
【ザ・光栄】
『信長の野望・武将風雲録』で勢いのある光栄が『伊忍道』で冒険をしてみた。リコエイションゲームシリーズは色々やったけど、これだけは未プレー。
 付録の後半はコンプのSLGリプレイの軌跡を振り返るというもの。


その他・備考
 久しぶりのリセットちゃんは『ベストプレーベースボール』。
『コンプRPG』が創刊されるとの告知。これと前後して、TRPG専門誌もいくつか創刊されるようになった。でも、今でも生き残っているのは…


1991年7月9日火曜日

1991年7月号

1991年7月号 表紙:横山知枝



SOFT TOP20
 ようやく『信長の野望・武将風雲録』がトップに。他社のゲームもトップに立つことはあるが、長くランクの上位を占めるのは信長シリーズだけ。
 2位は『マスターオブモンスターズ2』、3位は『ロードモナーク』と久しぶりにパソゲー御三家が表彰台独占。
 TAKERUでは『A列車で行こう3』がトップに。パッケージ版だけでなく、TAKERU版でもトップになるんだから、このゲームの人気も本物。



新作
 X68000版の『サイレント・メビウス』が登場。後発ということもあって改良点がいくつかある。中でも特筆すべきは、オープニングにラリーが登場すること。98版では登場しなかった。
『AD&D』では関連商品がいくつか登場。『D&Dマガジン』も取り上げられていた。懐かしい。


特集
【エメドラをこえて】
 この時期、奇しくも『エメラルド・ドラゴン』を開発したスタッフによるゲーム『アルシャーク』と『ヴェインドリーム』が登場。この2作を取り上げている。
 コンプ的には大人気のエメドラ、その遺伝子を受け継いだこの2作の行く末は…? それは後のソフトセールスで審判が下される。


How to Win
『プリンセスメーカー』でもリプレイがスタート。イヌボン(福袋ではイボンヌ木村)が娘を育て、その過程を記すというもの。相変わらず攻略の役には立たない。
 他に『信長の野望・武将風雲録』『マスターオブモンスターズ2』『ダイナソア』『ロードモナーク』『ルーンワース2』『ビーストロード』も。


RPGリプレイ
『蟻帝伝説クリスタニア』:第7話
 失われた計画書を取り戻すために、今回は町の中を捜索するシティアドベンチャー。これを読んでいて思うのは、プレーヤーがマスターの思惑通りに動いてくれないと、シティアドベンチャーは成り立たないってこと。オーソドックスなダンジョンシナリオだと、とりあえず先に進んでくれれば、良くも悪くもストーリーが進展する。でも、シティアドベンチャーだと場合によってはストーリーが破綻することもある。で、今回はミッション失敗という形で、とりあえず決着だけはした。


SLG WORLD
 SLGプレイヤー図鑑ということで、SLGプレイヤーのファッションについて。四谷の格好は爆笑モン、っていうか、いないだろこんなヤツはって感じ。


福袋
『カクテルソフト増刊号』。前号でも書いているが、エロゲーもファンディスクが出るようになった。
 エルフからは『ELLE』が登場。98版は『ELLE』だったが、WIN版では『el』に。商標登録か何かに引っかかったんだろうか。
 How to Winは『DPS SG2』と『キャル2』。


コミック
『ムーンクエスト』:第3話
『トップをねらえ!NeXT GENERATION』:第16話
 グレートアトラクターの脳天をかち割ったグレートガンバスター。だが、グレートアトラクターの脳味噌だと思われていたものは、オーバーロード直前のバニシングモーターだった。グレートアトラクターには、もともと実体なんてなかったのである。脱出路を断たれたグレートガンバスター、このままではオーバーロードしたバニシングモーター共々ブラックホールの果てに消えてしまう…


付録
【SLG文庫スペシャル 仮名手本大戦略/プリンセスメーカー】


その他・備考
 ミス・リリアの杉本理恵がセカンドアルバム「Celceta」を発表。毎月、なんらかの芸能活動をしているようで。ここの欄が、ミス・リリアの活動報告の場になってしまっている。
『学園都市Z』ってゲーム、なんかトップっぽいんですけど…
 押井守の「これでもくらえ!」で扱ったのは『ブラック・レインボウ』。このゲーム、キャラグラフィックを自作できるのだが、絵が上手い人はこういう機能でも遊べて羨ましい。
『ブルトン・レイ』シナリオコンテスト2の募集開始。


1991年6月9日日曜日

1991年6月号

1991年6月号 表紙:石田ひかり



SOFT TOP20
 フランスRPGの『ドラッケン』がトップに。相変わらず売り上げとコンプ読者の支持とは乖離している。読者人気トップの『信長の野望・武将風雲録』は2位に。同2位の『ダイナソア』にいたっては20位だった。
 TAKERUのトップは 『電脳倶楽部/武尊 第35号』。こんなに売れてるのに、見たことも聞いたこともない。



新作
『パロディウスだ!』が登場。STGやACTでMSXやX68000がメインなので、コナミのゲームはコンプで扱われることは少なかった。パッドが標準装備でなかったNECパソコン=コンプのメインターゲットの読者には、この手のアクション性の強いゲームは支持されにくかったと思われる。
 翔企画からは『湾岸戦争』というボードゲームが登場。湾岸戦争終戦直後にリリースという新鮮なネタである。


特集
【アルシャーク ミッションファイル】
 ようやく発売の目処が立った『アルシャーク』の特集。このころは、みんなこのゲームに期待していたと思う。もちろん、オレも発売日に速攻で購入したもんである。でも、開発元のライトスタッフは今は、もう……


How to Win
 エメドラのシステムを継承した『ヴェインドリーム』。でも、このゲームがエメドラ並のヒットを飛ばしたという話は聞かない。『アルシャーク』の陰に隠れたのか…?
『ジーザス2』は攻略法というより、ストーリー序盤のダイジェストといった感じ。久しぶりのADVの登場だが、昔のADV GALSは出てこなかった。どこに行ったんでしょ、彼女たち。
 他に『信長の野望・武将風雲録』『マスターオブモンスターズ2』『ダイナソア』『ロードモナーク』『ルーンワース2』『ビーストロード』『ルーム』も。


RPGリプレイ
『蟻帝伝説クリスタニア』:第6話
 テューレを冷凍保存した一行は、先のミッションで救出した人を護衛してスループを目指す。スループに到着した一行は、反皇帝組織のミュルミドン達と合流。だが、反帝運動の計画書を無くしてしまったので、それを探すのを手伝わされる羽目に。


SLG WORLD
 秋葉原について。といっても、電気街ではなく、コンプのSLG担当ライターのことなのだけど。


福袋
 フェアリーテールで発売された各ゲームをまとめた『フェアリーテール海賊版』が登場。エロゲーでもファンディスク形式のものが出てくるようになった。
 How to Winは『私をゴルフに連れてって』
 2月号でエロに自主規制を持ち込んだが、今号でやや緩和された模様。でも……


コミック
『ムーンクエスト』:第2話
『トップをねらえ!NeXT GENERATION』:第15話2分の1
 扉絵が円英智になっており、全編に渡ってパロディという「商業誌で同人誌」という展開。ページも減ということで、とりあえず原稿を落とさないための苦肉の策だったのでは。


付録
【少女プリンセスメーカー】
 ステータス管理が命なのがこのゲームなのだが、まだそこらへんについては突っ込んだ解説はない。っていうか、このゲームは攻略法とかは関係なく、自分が思ったとおりに遊んでる方が楽しい。
 でも、悪女系・悪党系のエンディングを見ようと思っても、つい情がわいて悪い娘に育てられないのが玉に瑕。悪党になるぐらいなら出戻りもで良いと思ってしまう、親バカオレなのであった。


その他・備考
 一つのマシンでメガドライブとDOS/Vパソコンになるテラドライブが登場。一つのマシンでドリキャスとサターンになるハードとかも出ればいいのに。
 90年度のソフト大賞発表。大賞は『サイレント・メビウス』。コンプという舞台も整っていたが、でもオレ的にも大賞を上げて良いゲームだと思った。以下、RPGは『サーク2』、SLGは『信長の野望・武将風雲録』、ACTは『プリンス・オブ・ペルシャ』、ADVは『サイレント・メビウス』、ETCは『電脳学園3トップをねらえ!』、家宝大賞(過去のゲームも含む大賞)は『エメラルド・ドラゴン』。ファルコムのゲームが一つも賞を獲れなかった。
 ミス・リリアの杉本理恵が「思春期外来2」という日本テレビ系のドラマに出演することに。ゲーム関係ではないドラマの出演とはやや驚き。ついでに大仁田もレコーディングとのこと。


1991年5月9日木曜日

1991年5月号

1991年5月号 表紙:中嶋美智代



SOFT TOP20
 前号同様に『A列車で行こう3』『信長の野望・武将風雲録』がワンツー。面白いのは、コンプ読者が選ぶ注目のソフトでは、『A列車で行こう3』はトップ20にも入っていないということ。こうした読者の傾向をふまえて、コンプ本誌ではA列車の攻略はほとんどされていない。
 で、『ドラゴンシティX指定』『ドラゴンナイト2』が3位・4位と続いているが、これもコンプ読者の意向は反映してなかったりする。
 TAKERUでは『電脳倶楽部/武尊 第34号』がトップ。これって、どんなゲームなのか知らない。



新作
 ファミコンで発売されていた『ベストプレープロ野球』が98に移植。ファミコン版は好きだったが、プラットフォームをパソコンに移した場合、『野球道』シリーズの方がオレ的には面白かった。『野球道』シリーズは球団運営やチームの戦力強化も自分でプレーできるから。
 ファミコン昔話を思い起こさせる『クリスタル・チェイサー』が登場。オリエンタルな舞台なのに、横文字のタイトルは違和感アリ。
『ザ・ビッグ野球』というボードゲームが登場。野球のゲームなのだが、イラストはやくみつる。この人、ホントにいろんな仕事をしてる。


特集
【SLG新作大事典】
 パソゲーとは切っても切れないSLG。っていうわけで、新作のSLGについて包括的に扱っている。『ポピュラス』『シムシティ』の登場によって、SLGの定義や種類が大いに増えたというのも見逃せない。
【パソコン風雲録 人気作家の野望】
 コンプ(角川書店)に縁のある作家のコンピュータ環境を紹介し、各人のパソコンとの関わり方も述べてもらうというもの。また、コンプにしては珍しくハードのカタログも載っている。コンプはゲームオンリーで、ハードについて特集を組むということは極めて稀だった。


How to Win
 初登場以来、ずっと誌面に載っている『プリンセスメーカー』であるが、実は開発画面も載らないほど出来。なのに毎月取り扱うのだから太っ腹である。でも、ヒットしたしな。
『続ダンジョンマスター』はリアルタイム3D、『ドラッケン』は360度画面がウリなのだがポリゴンは使っていない。これって凄いことなのか、凄くないことなのか…?
 他に『信長の野望・武将風雲録』『ダイナソア』『アルシャーク』『戦極』『マスターオブモンスターズ2』『ブライ下巻』『ルーンワース』も。


RPGリプレイ
『蟻帝伝説クリスタニア』:第5話
 テューレの死体を冷凍保存することに成功。とりあえず、これでミッションクリア。だが、テューレには莫大な借金の山が残され…これが次の連載での冒険の動機になる。


SLG WORLD
『鋼鉄の騎士』を特集。久しぶりに一つのタイトルに焦点を当てている。


福袋
『キャル2』が登場。以前も書いたが、キャラデザの美龍はオレが好きなイラストレーター。
 How to Winは『麻雀クリニック増刊号』。麻雀ゲームだけに攻略法と呼べるものもないが、フラグの立て方について。


コミック
『ムーンクエスト』:第1話
 桐嶋たけるによるマンガです。
『トップをねらえ!NeXT GENERATION』:第14話
 無事に載った(笑)
 宇宙中心空間に到着したエルトリウム。そこでグレートアトラクターと出くわすという予想外の展開。総員出撃ということで、「ふくめんコーチX」は覆面を脱ぎ捨て、ユング・フロイトとなって(マリナだけ正体に気付いていなかった)シズラーで出撃。もちろん、グレートガンバスターも出撃だ。


付録
【ロードモナーク征服ガイド】
 ファルコムにしては珍しい戦略型SLG。だが、このタイプのゲームはプレーしないのがオレ。っていうか、ファルコムのゲームも『ダイナソア』と『太陽の神殿』(ファミコン版)しかクリアしていないし。


その他・備考
 ミス・リリアの杉本理恵がファーストシングル『初恋の通り雨』をリリース。
 マル勝ファミコンが、4月26日よりマル勝スーパーファミコンへと名称変更。
 押井守のゲームエッセイが隔月で載るようになった。この頃の押井守は、オレに大きな影響を与える映画監督ではなかった。っていうか、そんなこと知らなかったし。で、扱ったゲームは『ドラゴンウォーズ』。
 アーケードで『ドライバーズアイ』『ウィニングラン』のポリゴンレースゲームが登場。今のポリゴン技術から比べると雲泥の差。
 画面見下ろしタイプになったテトリス『ウェルトリス』が登場。でも、これがヒットしたという話は聞かない…
 工藤めぐみがアイドルとして登場。10年一昔とは言ったもんである。


1991年4月9日火曜日

1991年4月号

1991年4月号 表紙:ribbon



SOFT TOP20
『信長の野望・武将風雲録』が一歩後退し、『A列車で行こう3』がトップに。ここで興味深いのは、信長は88専用であるのに対し、A列車は98専用だったということ。そして、各種ハードに移植されている『エメラルド・ドラゴン』は3位。
 TAKERUでは『電脳倶楽部/武尊 第33号』がトップ。ディスクマガジン形式のものがチャートの上位を占めるようになった。一方でTAKERUチャートを独占していた『ソーサリアン』はチャートから姿を消した。



新作
 脱げば脱ぐほど強くなる『バトル・スキンパニック』が98に移植され、『スーパー・バトル・スキンパニック』となった。
 トールキンの『指輪物語』(今でいう『ロード・オブ・ザ・リング』)もゲーム化された。でも、相変わらずのアメリカンなグラフィックが、当時のオレを萎えさせていた。
 TRPGでは『ソードワールド』のマスタースクリーンが登場。このマスタースクリーンっていうのもTRPG独特の商品だ。


特集
【ファルコム王国】
『ソーサリアン』『イース』の二枚看板がなくなったファルコムだが、『ダイナソア』『ロードモナーク』で巻き返しを図る。このころは、まだマウスオンリーの操作体系がなかったっていうのが時代を感じさせる。


How to Win
 風雅システム唯一の看板タイトルといってもいい『アマランス』が登場。ストーリーは面白そうなのだが、独特の戦闘システムに付いていけず挫折した覚えがある。
 他に『大戦略3'90』『マスターオブモンスターズ2』『戦極』『ブライ下巻』『プリンセスメーカー』『ルーンワース2』『ファースト・クィーン2』も。


RPGリプレイ
『蟻帝伝説クリスタニア』:第4話
 戦死したテューレの死体を冷凍保存するために白き谷を目指す一行。元テューレのプレーヤーは、カルーアという人間・戦士のキャラクタを作り直して参加。連載4回目にして、未だに何を目的にするのか分からないという異例の連載となっている。


SLG WORLD
『三国志2』リプレイを振り返るというもの。


福袋
 How toWinは『ドラゴンナイト2』2回目。
 読者投稿のバナナメイツにはHシーン自主規制を嘆くものが寄せられた。それに対するコンプ編集部(=角川書店)の腰抜けな対応にため息。


コミック
『トップをねらえ!NeXT GENERATION』:第13話
 連載再開時期は流動的、とのことだったが2ヶ月ぶりに告知もなしに復帰。でも、ページ数は減っている。
 神(=グレートアトラクター)の意志に従ってマリナを亡き者にしようとするシリウス人。だが、マリナに託してみようということで、マリナ暗殺計画は白紙に。


付録
『少年信長王』
 2月号では有力大名によるデータと傾向を載せたので、今回は弱小大名のデータと傾向。
 そして、いよいよリプレイも開始。今回のリプレイは「運命の回転盤」というランダムで発生する強制命令を導入。これによってごり押し・力押しだけでなく、ランダム要素の強いゲーム性が導入されることになった。


その他・備考
 PC-9801の広告は大江千里。当時の98は、NEC的には「キュッパチ」と呼ばれていた模様。オレは「キューハチ」だったけど。ちなみにX68000は「ロッパー」だった。
 90年度のソフト大賞応募の告知。
『ストリートファイター2』が登場したのはこの年だった。『ゆうゆのクイズでGO!GO!』もね。
 NECのPC-9801新シリーズとしてPC-9801DXが登場。これがオレの愛機(通称・初号機)になった。


1991年3月9日土曜日

1991年3月号

1991年3月号 表紙:三浦理恵子



SOFT TOP20
 1位は初登場の『信長の野望・武将風雲録』。満を持しての登場、貫禄の首位といったところか。信長シリーズでは、オレが一番ハマったのもこれ。
 2位に『サーク2』が入ったものの、3位以下は『A列車で行こう3』『銀河英雄伝説2』『シムシティ』とSLGが続く。
 TAKERUでは『T&Eセレクション』が首位。それ以下も、『ファルコムキャラクタCG』『MSXディスク通信'91年1月号』『MSXファンダムライブラリー8』とゲーム以外のものが健闘。



新作
 ライトスタッフから『戦極』が発表された。これはシステムは共通で、データを変えることで戦国や中国、ファンタジーなどいろいろな舞台で戦えるようになっている。しかも、異なる世界観でも組み合わせて(戦国+ファンタジーなど)戦えるという斬新なシステムだった。
 テキストアドベンチャーの『ゾーク』がリメイク。テキストアドベンチャーは難しくてねぇ……。
 ボードゲームではガンダムの『ジークジオン』が登場。この頃はコンピュータゲームではなく、ボードゲームで本格派ガンダムが製作されていた模様。


特集
【信長の野望スペシャル】
 シリーズ最新作『信長の野望・武将風雲録』発売を記念しての特集。ワンタイトルで20ページの特集を組んじゃうのだから、信長シリーズの人気の凄まじさが分かろうというもの。
 ちなみに『信長の野望』の初期作品が出たのは1983年のこと。


How to Win
『プリンセスメーカー』は、このころはこんなにオレがハマルとは思わなかった。結局、プレステ版も含めて全シリーズプレーしている。
 他に『続ダンジョンマスター』『ブライ下巻』『ルーンワース2』『三国志2』『サーク2』『大戦略3'90』も。


RPGリプレイ
『蟻帝伝説クリスタニア』:第3話
 ミュルミドンとの戦闘でリーダーのテューレが死亡。連載3回目で死亡するとは、かなりレアなケース。
 でも、このリプレイを読む限り、オレのサークルなら間違いなく血を見るような喧嘩になっていた(プリーストが回復の手間を惜しんだのが原因だった)。SNEの人たち、もうちょっと協調して遊ぼうよと思ったもんである。
 なおストーリーは、ミュルミドンに囚われていた村人を救出に成功した。


SLG WORLD
 SLGに限らず「遊び」について考えるというもの。


福袋
『ドラゴンナイト2』のHow to Winだけという大盤振る舞い。ドラナイには勢いがあった。


コミック
『天下統一 外伝』:後編


付録
【ダイナソア完全攻略読本】
 この付録はしっかりと使わせてもらった。きちんとダンジョンマップにも書き込みをしていたりする。それぐらい、このゲームはやり込んだってこと。
 なお、新作『ロードモナーク』の発表もあったが、こちらは未プレー。


その他・備考
 各機種のゲーム大賞を選ぶスピリッツ・オブ・ジ・イヤーの発表。アーケードは『ファイナル・ファイト』、X68000は『ラグーン』、PCエンジンは『ワルキューレの伝説』、メガドライブは『スーパーモナコGP』、ゲームミュージックは『パーフェクトコレクション イース2』。X68000の『ラグーン』だけコンシューマではメジャーになっていないような気がする。


1991年2月9日土曜日

1991年2月号

1991年2月号 表紙:高橋由美子



SOFT TOP20
『大戦略パワーアップキット』『大戦略3'90』がワンツー。『シムシティ』は3位へ後退。
光栄は新作がなく、『ランペルール』の6位が最高、同じく新作のなかった日本ファルコムはチャートに載らないという異常事態に。
 TAKERUは『年賀状デザイン集'91』が4位、『P1EXE年賀状データ集』が9位と、季節を象徴するようなランキングに。



新作
『プリンセスメーカー』が登場。システム的にはパラメータ上げゲームということで、経営SLGの系譜を継ぐことになるのだが、「女の子」を主人公に据えたことがエポックメイキングに。このゲームがなければ、ときメモに代表される「恋愛SLG」の基礎が作られなかったかもしれない。
 今の形に近づいた『A列車で行こう3』が登場。町作りに焦点を当てたという点では『シムシティ』に影響されているのだろうか。
『ダンジョンウォーズ2』というモンスターメーカーのボードゲームが登場。でも、カードゲームほどには、これにはハマらなかった。


特集
【ダイナソア】
 ファルコム初の本格派3DRPGということで特集が。ただし、中身は攻略法。3Dマップということで、逐一全てのマップを掲載している。
【信長の野望・武将風雲録】
 待ちに待った信長の最新作。コンプにしては珍しく攻略法に徹している。システム解析の他に、主要な大名のデータと傾向も掲載。攻略に役立つか否かはともかく、数字をたくさん用いており、いつものリプレイとはやや趣を異にする。


How to Win
 前月号では1月25日に発売日が決定していた『アルシャーク』。だが、今月号では「発売日が5月にずれ込んだ」という謝罪広告が載った。ところが本誌記事では、「1月下旬に発売日が変更」と載っている。いつを起点に延期されたのかは、この時点では不明、前号では発売日告知もなかった。広告と記事とで情報が一元化されていなかった、という希有な例。
 他に『ブライ下巻』『ルーンワース2』『続ダンジョンマスター』『三国志2』『銀河英雄伝説2』『サーク2』『大戦略3'90』も。


RPGリプレイ
『蟻帝伝説クリスタニア』:第2回
 ミュルミドンとの戦闘でクラスがウォリアーのテューレより、チェインメイルを着ているプリーストのフィランヌの方が役立つことが判明。レベルが低い時は、こういうのってありがち。


SLG WORLD
 武士道について。


福袋
 前作がヒットした『ポッキー2』登場。How to Winは『レイ・ガン』。
 なお、この頃に「悪書追放運動」が活発化し(遊人のコミックスが発禁になったりした)、福袋のHシーンが著しく自主規制されることに。


コミック
『天下統一 外伝』:前編
 どこらへんが『天下統一』の外伝か分からない忍者のマンガ。短期集中連載の模様。
 で、『トップをねらえ!NeXT GENERATION』はまたもや休載。しかも復帰は流動的で、いつになったら原稿が載るのか分からない状況だという。


付録
【平成3年 日本のソフトハウス PART2全国版】
 前号は東京のソフトハウスだったが、こちらは東京を除く全国版。
 ウェストサイドって馴染みのないソフトハウスだが『ウィザード』を開発と知って納得。これはバックアップツールでゲームでも何でも、バックアップできちゃうという優れもの。今だったら絶対に市場に出ないようなツールなのだが、このころは一般のゲーム雑誌でも取り上げられていた。
 ついにエロゲーメーカーも、こちらで取り扱ってもらえることに。でも、1社当たり半ページ、開発スタッフの顔写真も無しと相変わらず不遇をかこっていた。


その他・備考
 今月のリセットちゃんは「リセットちゃんすごろく」。季節らしいテーマ。
 OVA版『ロードス島戦記』のキャラデザを勤めた結城信輝のインタビュー。


1991年1月9日水曜日

1991年1月号

1991年1月号 表紙:千堂あきほ



SOFT TOP20
『シムシティ』が貫禄のV2。『銀河英雄伝説2』が初登場で2位。『大戦略3パワーアップキット』と『大戦略3'90』が5位と6位に仲良くランクイン。このランキングを眺めていると、オレの趣味はマイナー志向なのかと思わなくもない。
 TAKERUでは『野球道2』が首位。『ソーサリアン』一色だったTAKERUにも、色々なゲームが登場するようになった。



新作
【パソコンゲーム大全】としてまとめられている。後半が、いつもの新作ページのような体裁になっている。
 ルーカスフィルムが鳴り物入りで投入したのが『ルーム』というADV。でも、オレの周りでこれをやってる人はいなかった。
 年の瀬ということで『ファルコムキャラクターCG』というものが登場。これを使えば、ファルコムキャラを印刷した年賀状も作れる。
『サーク』の番外編『フレイ』が出たが、なぜかMSX版のみだったと記憶している。
 TRPGでは『ブルーフォレスト物語』が登場。一部に根強いファンがいるようだが、オレは未体験。


特集
【The日本ファルコム】
 貫禄の一社独占特集。システムソフト以来(1989年8月号)である。
 もっともゲームの攻略は『ダイナソア』だけで、残りはファルコム関連のニュースだけ。特集といってもページ数は少ない。


How to Win
【パソコンゲーム大全】
 新年号ということでイレギュラーな誌面構成となっており、How to Winも新作ソフトエクスプレスが合わさったような状況となっている。
 前半部がいつものHow to Winで『アルシャーク』『銀河英雄伝説2』『ルーンワース2』『大戦略3'90』『三国志2』『ブライ下巻』。なんだか続編ばっかりだ。人気シリーズの続編はヒットが固い、というのは20世紀から定説になっていたようだ。


RPGリプレイ
『蟻帝伝説クリスタニア』:第1話
 というわけで新シリーズ開始。面倒な設定はなく、全員が顔見知りで村人を助けに行くという、わりとありきたりのオープニングだった。
 この連載で注目すべきは、魅力度18というフォース以上の美形美少女プリースト・フィランヌの存在だろうか。でも、性格と口がよろしくない。
 今月の新作はサイリュームという発行物体。ゲームの新作はソウトエクスプレスの方でまかなうようになったみたい。


SLG WORLD
 SLGでは題材にされることの少ない古代の戦争について。


福袋
 バーディーソフトの『CAL』が登場。キャラデザの美龍の絵はオレのお気に入り。
 アリスソフトからは『闘神都市』が登場。


コミック
『トップをねらえ!NeXT GENERATION』:第12話
 シリウス人の指導者に操られるタクナ。正気を失ったタクナはマリナを殺そうとするのだが…マリナの必死の説得と熱いキス(笑)のおかげで、タクナは正気を取り戻し、マリナも無事なのであった。


付録
【平成3年 日本のソフトハウス PART1東京版】
 ソフトハウスの数も増えたので、この年から東京(関東)版と全国版とに別れて月跨ぎの企画となったのである。この企画、ソフトハウスがこれまで開発したゲームも合わせて紹介してくれるので、とっても役立つ。
『ドラッケン』でパソゲーデビューしたEPICソニーだが、読者プレゼントがファミコンの『TM NETWORKライブインパワーボール』ってのが笑える。
 また、謎の存在だったグローディアがエメドラスタッフによって立ち上げられたソフトメーカーだということも、ようやく判明した。


その他・備考
 コンシューマのゲーム大賞を決めるスピリッツ・オブ・ジ・イヤーのノミネート作品を発表。電撃PSのウォルフ中村って、この頃から仕事をしてたんだ。