1989年12月9日土曜日

1989年12月号

1989年12月号 表紙:吉田真理子



SOFT TOP20
『提督の決断』が初登場で1位に。なんか、光栄は出せば必ず首位って感じである。ちなみに、これが光栄初の歴史物以外のゲーム。で、2位が歴史物の『信長の野望・戦国群雄伝』。
『テトリス』は根強く3位に。



新作
『夢幻の心臓3』が登場。『ゼルダの伝説』や『ザナドゥ』が流行った頃に、国産RPGの二大巨頭として『夢幻の心臓』と『ブラック・オニキス』が挙げられていた。その伝説のゲームの続編ということで、「3」そのものよりも「1」のゲーム画面の方に惹かれたものである。
 システムソフトが一挙に4本のゲームを発表。『上海2』を発売したのがシステムソフトだったのが意外。コンシューマではサンソフトだったのだけど。


特集
【'89最後のRPG大特集】
 これまで『ドラスレ6』と呼ばれていたゲームが、ようやく正式名称を発表。『ドラゴンスレイヤー英雄伝説』である。これまでのファルコムはARPGが主体だったが、シリーズ6作目にして初のオーソドックス(ドラクエタイプ)なRPGになった。
 そして、ロードスかSLGに触発されたのか『プールオブレイディアンス』もリプレイが開始。アメリカンテイストなグラフィックはともかく、システムは『AD&D』なので安心して遊べるはずだったが…あまりにもアメリカンなルール解釈でオレは挫折してしまった。
 そして、『アークス2』であろうか。みんな、この美麗なグラフィックに騙されたよなぁ…。
 他に『ソーサリアン』『ルーンワース』『エメラルド・ドラゴン』『T&T』。


How to Win
『提督の決断』と『天下統一』ともにおなじみのリプレイである。コンプのSLG攻略って、正直言ってあんまり役に立たない。攻略本ならデータを全掲載したり、マスクデータへの影響なども書くのだが、そういうことは一切ない。読み物として潔く割り切っているのだろうし、だからこそ長く人気を保っていたんだろう。


RPGリプレイ
『漂流伝説クリスタニア』:第2話
 クリスタニアの導入部というだけあって話はけっこう地味。まずはクリスタニアへの手がかりを探している段階。
 なおルールは『ロードス島戦記コンパニオン』を使っていた模様。
 新作RPGは『ファンタズム・アドベンチャー』のキャンペーンシナリオ『霧雨の島』。


SLG WORLD
 89年度のSLGゲームを振り返るというもの。とはいえ再三述べているが、光栄とシステムソフトの二大巨頭がそびえ立っている、というのはコンプ的見解でも同様なようだ。このころは、まだ目新しいSLGは出ていないのだ。


福袋
 89年度のHゲーム大賞のノミネート作品を発表。


コミック
『トップをねらえ!NeXT GENERATION』:第1話
 ついに『トップをねらえ!』のオリジナルストーリーが連載開始。当時はトップを見ていなかったのであまり興味がなかったが、現在、このコンテンツを作りながらじっくりと読み直している。
 第1話では、旧世界のテクノロジーとなったバスターマシン(マイクロガンバスター)を発見したところで終わり。
 でも、結局……
『ルーンワース 星の勇者』:第4話


付録
【ブライ原色秘宝館】
 今にして思うと、飯島健男はゲームの制作者で表に出てきた人の第1人者的なところがある。でも、オレ的にはあんまり面白いゲームはなかったな。


その他・備考
 つげ義春に続いて、ひさうちみちおの『アソコの幸福』もゲーム化。
『フォーチュンクエスト』のピンナップが。そっかぁ、このころだったのか…ちなみにイラストは『ルーンワース』の迎夏生。


1989年11月9日木曜日

1989年11月号

1989年11月号 表紙:千葉美加



SOFT TOP20
 トップスリーは『ワンダラーズフロムイース』『信長の野望・戦国群雄伝』『大戦略3』という常連。それ以下も『天下統一』『テトリス』『ディスクステーション』と手堅いチャートとなっている。



新作
 当時流行っていたトレンディドラマ風のミステリADV『ミスティブルー』だが、これも未プレー。っていうか、PC-9801に移植されていないような…エニックスのADVなので面白いはずなので心残り。
 98で発売されていた『斬』にラップトップ用というものが出た。ラップトップ=膝の上という意味だが、ノートより大きく、デスクトップより小さいパソコンで、今ではその姿を見ることができない代物だ。
 ちなみにラップトップパソコンを、本当に膝の上に置いて使用すると膝が低温火傷するってのは都市伝説でしょうか?


特集
【秋の新作ラッシュ】
 RPGでは『T&T』『プールオブレイディアンス』のTRPGのパソゲー化が目立つ。他には『ブルトン・レイ』か。後日、コンプ読者の自作シナリオ集も発売されることになる。
 で、その『ブルトン・レイ』に先駆けて『セレクテッド・ソーサリアン』が登場。大賞発表から半年でゲーム画面を上げて、年内に発売するとはファルコムは良心的なメーカーである。っていうか、当時は発売日の大幅な延期とかってなかったのだけど。
 その他『ドラゴンスレイヤー英雄伝説』『ルーンワース』『提督の決断』『ブライ』『ファイアーホーク』。


How to Win
『遙かなるオーガスタ』をコースごとに攻略。ゴルフゲームをコースごとに解説するってのも、当時のゲーム雑誌ではよく見られた。今はどうなんだろうか? 『みんなのゴルフ』とかを攻略するってことはあるのだろうか?
 また信長が終わったので『天下統一』にてリプレイ開始。担当はお茶の水。
 他に『ワンダラーズフロムイース』『銀河英雄伝説パワーアップ&シナリオ集』


RPGリプレイ
『漂流伝説クリスタニア』:第1話
 ロードスに代わる新シリーズの開始である。プレーヤーはもちろん、読者も「クリスタニア」とは何なのか予備知識がなかったので、最初は戸惑いがあったようである。
 ストーリーは導入部ということでダナーン半島から始まっている。
 なお、連載の第1印象はイラストレーターが出渕裕からうるし原智志へ変わってしまったこと。最初はなんかイヤだったんだけど、うるし原氏独特のちょっとHな感じの女の子がいい感じ。今では好きなイラストレーターの一人。でも、『ラングリッサー』とかはやったことがない。
 新作RPGは『ビヨンド・ローズ・トゥ・ロード』。これも未プレー。っていうか、基本的にグループSNE監修のものしかプレーしてなかったし。


SLG WORLD
 レビューは『マスターオブモンスターズ』。とことんシステムソフトに縁のないオレは、もちろん未プレー。


福袋
 なんか、どれも知らないゲームばっかり。一つ気付いたのは、ゼネラルプロダクツ=ガイナックスって同人ゲームの販売をしていたんだな~。


コミック
『ルーンワース 星の勇者』:第4話
『イース』:最終話
 ついに『イース』が終了。でも、『イース』自体ほとんどプレーしたことがなかったので、このマンガの中身もあんまり良く覚えてなかったりする。


付録
【先取りエメラルド・ドラゴン】
『エメラルド・ドラゴン』といえばオレには想い出がある。
 話題作ということで喜び勇んで買ってみたが、なぜかウチのパソコンでは動かない。ショップにも持っていったが原因が分からず、結局、返品した。
 その後、PC-9801DXではディップスイッチでクロック周波数を下げればよいということがわかり、ようやくプレーできるようになった(そのときは友人から借りてプレー)。
 今のようにインターネットで情報が溢れているわけでもなく、またゲーム雑誌もハードやシステム周りの解説ってのはしてくれなかったのだ。このへんが現在の、パソゲー離れの遠因のような気がしないでもない。


その他・備考
 今月号から赤井孝美による『リセットちゃん』が隔月で連載。オレ的には『プリンセスメーカー』の人という認識。で、今回扱ったのは『天下統一』だった。
 なお、『セレクテッド・ソーサリアン』はTAKERUというゲームの自動販売機のようなもので売られていた。フロッピーディスクを差し込むと、そこにゲームが書き込まれるという仕組みになっているのだ。いろいろなハードに対応していてわりとフレンドリー。でも今じゃ、全く見かけない。


1989年10月9日月曜日

1989年10月号

1989年10月号 表紙:田山真美子



SOFT TOP20
 やはりというか『ワンダラーズフロムイース』が初登場で首位。2位は『大戦略3』で3位が『信長の野望・戦国群雄伝』で、いつも通りのチャートとなった。
 これ以下に『ヴァリス2』が4位に入り、『ジェノサイド』が5位に入るなどアクションゲームの健闘が光る。



新作
『テグザー』と思ったら、その続編の『ファイヤーホーク』だった。
『ポリスクエスト2』は当時のアメゲーらしく原色を使ったサイケな色使い。こういうところにアメゲーっぽさが現れている。


特集
【パソコンゲーム考現学】
 突如始まったこのコーナー。「SLGとはなにか?」という切り出しから、『大戦略』の進化の過程を追ってシミュレーションウォーゲームについて考えるというもの。かなり読ませる作りになっている、がオレは大戦略シリーズはやっていない。
【いかすファンタジーゲーム天国】
 TRPGなんかの影響もあって「ファンタジー=RPG」という感じがあった。案の定、この特集もRPGがメインに。
 ここで取り上げないといけないのは、なんといっても『エメラルドドラゴン』だろう。このゲームの大ヒットのおかげで、キャラが前面に出てくる、いわゆる「一本道RPG」というジャンルが確立したのだから。
 また、ファルコムからは『ドラゴンスレイヤー6(仮)』の情報も。
 他に『ワンダラーズフロムイース』『ソーサリアン・宇宙からの訪問者』『ヒーローオブランス』『ブライ』『デュエル』も。
 なお、この特集のタイトルは当時テレビでやっていた「いかすバンド天国」から拝借していると思われる。
【時代劇ゲームの時代】
 How to Winがお休みで特集が3本立てに。こちらでは『天下統一』『ハラキリ』『斬』が。
 なんといっても興味深いのが『ハラキリ』。チープなハリウッド忍者映画そのまんまの、わけのわからん設定がイカしすぎている。花見を開くのに金が足りないと、家臣が腹を切って詫びるというセンスは日本人にはマネができないセンスである。ぜひとも、コンシューマに移植して欲しいゲームの1つ。
 開発者のスタインバーグ氏は、今は何をやっているのだろうか。


How to Win
 お休み


RPGリプレイ
『漂流伝説クリスタニア』の予告。
 だが、ロードスそのものが消滅したわけではなく、「ロードス島戦記商店」としてサポートは続いていた。
 新作RPGは『モンスターメーカー』シリーズの翔企画へのインタビュー。このころはカードゲームといえば、トレーディングカードではなくて翔企画のカードゲームだったのだ、オレの周囲では。


SLG WORLD
 レビューは『太平洋の嵐』。これと前後して、光栄も『提督の決断』を発表するなど、海戦ものは根強い人気がある。でも、オレはほとんどプレーしなかった。


福袋
 不思議なもので『RUN・RUN競争曲』はカットを見ただけでエルフのゲームだと分かってしまう。当時からグラフィックには定評があったってことだろう。
 それに引き替え、アリスソフトの『ランス』は現在と比較すると見る影もない…もちろん、逆の意味で。


コミック
『ルーンワース 星の勇者』:第3話
『イース』:第18話


付録
【トップをねらえ!NeXT GENERATION超百科】
 読者参加ゲームの『トップをねらえ!』が新シリーズ『NeXT GENERATION』に。
 これはノリコとお姉さまが行ってしまってから400年後が舞台となっている。
 で、銀河連邦とシリウス連邦の戦争が今回の戦い。つまり、人間同士が戦争するのだ。
 だが、400年経過しているとはいえ、度重なる戦争と銀河中心殴り込み艦隊が凍結されたためテクノロジーは著しく後退している。ガンバスターは兵器として存在していない。
 このプレストーリーとして、殴り込み艦隊から200年後(つまり『NeXT GENERATION』の200年前)のクローン戦争のことも語られている。
 クローン戦争時は、ユングが銀河連邦初代大統領に選ばれており、彼女に代わってシズラーに搭乗するのがクローンのノリコとカズミ(若い頃の)。これがクローン戦争と呼ばれる由縁である。
 なお、オリジナルのノリコたちが地球に帰ってくるのは、この1万2千年後……気が遠くなる話だ。


その他・備考
 この後(12月号)、『NeXT GENERATION』のマンガもスタートする。主人公は銀河連邦の訓練生ハヤミ・マリナ。ドジでノロマなカメの眼鏡っこ。で、パートナーが高ビーなアラシ・ジュンと、無線担当のムラマサ・スズコが仲間。
 リアルタイムにトップに接していたのに、OVAを見たのがこの10年後だったとは…不覚。


1989年9月9日土曜日

1989年9月号

1989年9月号 表紙:河田純子



SOFT TOP20
 ついにというか、ようやくというか『大戦略3』がトップに。ラインナップを見ると、ファルコムも光栄も新作を出していなかったおかげもあるのだろうけど。
 そして3位には『R-TYPE』。STGがコンスタントにランキングに入る時代だったのだ。でも、この頃のSTGって今でも楽しく遊べたりする。



新作
『エメラルド・ドラゴン』が巻頭。バショウハウスというメジャーじゃないソフトハウスなのに、この扱いは破格。そして、この後、エメドラは大ヒットすることになる。
 システムソフトから『保存版ロードランナー』。ファミコン版に近いグラフィックに変更することも可能。


特集
【イース3大特集】
 1つのタイトルで特集を組んじゃうんだから大したものである。
【総集編 ロードス島戦記】
 今号で完結する『ロードス島戦記3』。これにて『ロードス島戦記』そのものの連載も終わるため、これまでの歴史を振り返るというもの。これを読んでいると衝撃的な事実が、たくさん浮かび上がってくる。
 たとえばカーラが使った魔法は、ただのスリープクラウドだったとか。まあ、D&Dのルールならヒットダイスの少ないキャラは抵抗できない=強力な魔法だから仕方がないのか。
 それとエルフの耳が、あんなに長くなってしまったのはディードリットのせいというのは、なかなか興味深い。


How to Win
 長きに渡って連載されてきた『信長の野望・戦国群雄伝』もこれにて終了。偶然の一致だが、秋葉原が選んだ大名の長宗我部家は、オレもいつも使っている。 この連載の影響ではなく、司馬遼太郎の一連の作品の影響である。
 他に『ソーサリアン・宇宙からの訪問者』『大戦略3』『ヴァリス2』も。


RPGリプレイ
『ロードス島戦記3』:最終話
 最終話ということで増ページ。
 小説の『新・ロードス島戦記』は、この後日談ということになっている。このロードスサーガからクリスタニアへ、どのように歴史的に繋がっていくのかも興味深いところ。
 今月の新作は『ワースブレイド』。ホビージャパンといえばTRPGやボードゲームの老舗だが、実はオレはホビージャパンのゲームはやったことがない。っていうか、パソゲーの『リングマスター』で懲りてしまったから。


SLG WORLD
 レビューは『シュバルツシルト2』と『天下統一』
 どうもSLG=戦国ものというイメージが強くて、オレはもっぱら戦国ものしかやっていなかった。というわけで『天下統一』はプレーしていた。
 当時から評価の高いゲームだったけど、ゲーム終盤になっても局地戦の緊張感は維持され続ける、というシステムは絶妙だった。
 巨大戦力なのに全く勝てない、っていう矛盾もあったけど、少なくても『信長の野望・覇王伝』にあった厭戦気分にはならなかった。


福袋
 ついに『きゃんきゃんバニー』の第1作目が登場。歴史の流れを感じる。


コミック
『ルーンワース 星の勇者』:第2話
『イース』:第17話


付録
【ロードス島戦記ジオラマポスター】
 ロードスキャラのメタルフィギュアが発売された記念だと思う。
 TRPGと切っても切り離せないのが、戦闘マップに置くメタルフィギュア。自キャラのイメージに合うメタルフィギュアを探すのもTRPGの面白さの1つだった。


その他・備考
 アリスソフトが『ランス』でデビュー(福袋では扱われてないけど)。だんだん、現在のブランドを確立するゲームが登場してきた。
 ゲームミュージックの特集も組まれていた。やはりというかドラクエとファルコム系は外せないようだ。
  コナミ矩形波倶楽部は登場したが全体的にコナミはおとなしめ。現在のコナミレーベル絨毯爆撃=ときメモ関連CDから比べると隔世の感あり。
 それとタイトーのZUNTATAが初ライブ。
『ヴァリス2』のイメージキャラが決定。宮本裕子さんだそうで。今はどこで何をやっているのだろうか?
 OVAシンドロームでは『トップをねらえ!』をベタボメ。


1989年8月9日水曜日

1989年8月号

1989年8月号 表紙:西田ひかる



SOFT TOP20
『アフターバーナー』がなんと1位。X68000とFM-TOWNSだけの発売で1位というのだから、色々な意味で驚かされる。『スタートレーダー』が2位だから、STGでワンツーということになる。まさに隔世の感。
 なお、初登場の『サーク』は3位だった。



新作
『妖怪変紀行』でミソをつけた感のあった飯島健男であったが『ブライ』を引っ提げて復帰した。キャラデザが、どこかで見たことがあると思っていたら、アニメ版『聖闘士星矢』を担当した荒木伸吾だった。
 MSXの『アンデッドライン』が登場。ファンタジー世界のSTGというとドラスピを思い浮かべるが、実際には『キングスナイト』っぽいゲーム。けっこう面白い。


特集
【システムソフト】
 なんとシステムソフト1社だけの特集。『天下統一』『大戦略3』『遊兎伝』の3本だけ。この当時はSLGが全盛期だったので、歴史物SLGと戦略型SLGの両タイトルを有するシステムソフトだけで、特集が組まれても不思議ではなかったのだろう。


How to Win
 ギャルゲーという言葉はまだなかったけれど、『ヴァリス2』は間違いなくそういう目で見られていたと思う。でも、オレは未プレー。パソコン版を見た後だけに、ファミコン版はやる気がなかったし。
 ソーサリアンの新作『宇宙からの侵略者』も攻略開始。ソーサリアンシリーズは短いスパンで、新作っていうか新シナリオがどんどんリリースされたので、 遊ぶのには困らなかっただろう。でも、オレはベーシック版で挫折。ヘボゲーマーのオレには、ソーサリアンすらキツかった。
 他に『サーク』『信長の野望・戦国群雄伝』も。


RPGリプレイ
『ロードス島戦記3』:第12話
 シャイニングヒルへ突入するところ。
 今月の新作RPGは『T&T』のサプリメント『モンスター! モンスター!』プレイヤーがモンスターになるという変わり種。でも、『T&T』も未プレー。「これでも喰らえ」って言われても、喰らう気にはなれなかった。


SLG WORLD
 レビューは『信長の野望・戦国群雄伝』と『アスガルド』
 信長に関しては発売から一年近く経っているので今更という感じもするが、雑誌の誌面的には熱い状態だった。このころの信長はシステムがシンプルだったし、決着するのも早かったから繰り返しプレーがしやすかった。


福袋
 Hコミック大賞ということでゲームは一切無し。当時は規制が少なかったので、かなり際どい描写があったものである。
 阿宮美亜へのインタビューもあり。


コミック
『ルーンワース 星の勇者』:第1話
『イース』:第16話
 これまでのコンプはゲームを漫画化していたが、『ルーンワース』はゲームとマンガが同時進行だった。この後に、T&Eソフトから同名タイトルのゲームが発売される。


付録
【イース3冒険ブック】
 イースシリーズの中で、唯一オレがプレーしたのが『イース3』
 でも、どんな内容だったのかは覚えていない…


その他・備考
 ジャストとフェアリーテールが合同で立ち上げたブランドがカクテルソフトだったと初めて知った。
『トップをねらえ!』OVAの3巻が出たが、これまでのようにストーリーダイジェストはなし。ピンナップだけ。
 リバーヒルソフトにて『ブライ』を作成中の飯島健男であったが、エッセイ欄で「パンドラボックス」という名称を使っていた。
 アイドルクラブで横山智佐が登場していたが、当時の声優は年齢を公開していたみたいだ。


1989年7月9日日曜日

1989年7月号

1989年7月号 表紙:小川範子



SOFT TOP20
『スタートレーダー』『信長の野望・戦国群雄伝』『維新の嵐』といったトップどころ。光栄・ファルコムの牙城はなかなか切り崩せない。
 6位にX68000版の『アフターバーナー』が入っている。



新作
『ヴァリス2』が登場。主人公の麻生優子をイメージキャラとして、アイドルオーディションをやるなど積極的な展開を見せた。でも、今では…
 他社のゲームをパロった『探偵団X』が登場。『イース』や『R-TYPE』など、かなりメジャーなタイトルをパロってたのに、堂々と商業流通していた。今じゃコナミに間違いなく訴えられるだろう。
 ガイナックスの『電脳学園』が登場。このころは、まさかあんな事件に発展するとは、誰も思っていなかった。


特集
【激突!SLG VS RPG特集】
 当時のパソゲー業界を最も端的に表しているような特集。RPG(ファルコム)とSLG(光栄)がトップカンパニーだった。とは言いつつも、オレはどちらかというとADVの方を中心に遊んでたけど。
『ワンダラーズフロムイース』『天下統一』が登場したのは、このころ。
『スサノオ』『ライヒスリッター』といったRPGを出しているエニックスだが、このころのゲームってコンシューマに移植されてたっけ?
 他に『シュバルツシルト2』『ダークレイス』『ガンシップ』『ローグ・アライアンス』『大戦略3・グレートコマンダー』『キューティーハニー』『大海令(パワーアップキット付き)』『太平洋の嵐(追加シナリオ・バンディッツ)』『珊瑚海海戦』も。


How to Win
『信長の野望・戦国群雄伝』『水滸伝・天命の誓い』とリプレイだけの攻略法。
『水滸伝・天命の誓い』は、これで最終回。


RPGリプレイ
『ロードス島戦記3』:第11話
 小説版ではなかった竜騎士になったシーリスのカットがある。なお、本編の方はニースがさらわれたところ。それと『ルーンマスカー』の話題も。10年以上経ってるけど、このお話、続きはどうなってるんだろうか?
 今号から「RPGの王国」というTRPGコーナーができた。
 そこに登場した新作RPGは『TOKYO CITY 1989』。『WARPS』のサプリメントらしいが、よく知らない。


SLG WORLD
 レビューは『水滸伝・天命の誓い』と『銀河英雄伝説』。どちらも原作もののゲーム。
 銀英伝はファミコン版をやってすぐに懲りたけど、水滸伝はやったことがない。そもそも、三国志タイプのゲームでは原作のイメージ通りにいかないような気がすると思っていたから。レビューでも、その辺の所を指摘している。


福袋
『PINKY PONKY』『エンジェル・ハーツ』とエルフゲーム特集。このころからエルフのゲームはグラフィック面で抜け出ていたと思う。
 それにしてもファミリーソフトも『韋駄天いかせ男』なんてエロゲーを出していたんだ。ブランドネームと大きく食い違ったタイトルだ。


コミック
『イース』:第15話


付録
【サーク冒険全書】
『サーク』をプレーしたのはMSX版だったけど、MSXでは一番やり込んだゲームだと思う。オレはイースタイプのアクションRPGはやらないのに珍しい。


その他・備考
 裏表紙の広告がFM-TOWNSの広告になったが、そのイメージキャラクタとして「カケフ君」が抜擢された。ファミコンゲームにもなったりして、カケフ君は高城剛よりもサイバーなキャラクタである。
  ちなみに富士通のパソコンのイメージキャラクタには他に南野陽子、宮沢りえ、高倉健、木村拓也などが選ばれている。


1989年6月9日金曜日

1989年6月号

1989年6月号 表紙:坂上香織



SOFT TOP20
 相変わらず『信長の野望・戦国群雄伝』が強い。まあ、オレもハマっていたから当然といえば当然か。
 初登場の『スタートレーダー』は2位に。日本ファルコムは久しぶりのオリジナルタイトルである。
 コナミやコンパイルの健闘のおかげで、この当時はMSXのソフトもコンスタントにチャートにランキング入りしていた。



新作
『ガンシップ』という戦闘用ヘリコプターのフライトSLGと『F-15ストライクイーグル』という戦闘機SLGが登場。あまりの難易度に速攻で挫折。あんなキー操作、憶えられるわけがない。
『テレネット・ミュージックボックス』という、日本テレネットが出したゲームのBGMだけを収録したゲーム(?)が登場。現在ではサントラCDが主流だが、こういうゲームそのものの音楽にこだわったものって試みとしては面白いと思う。


特集
【大RPG特集】
 珍しくファルコム作品がないという展開。
 その中でも注目に値するのは、オレ的には『サーク』だろうか。わざわざ、パッドを買ってまでプレーした覚えがある。
 この当時のRPGってジャンルが豊富で、『クリムゾン2』のようなオーソドックスタイプ、エニックスの『スサノオ』のような古代を舞台にしたもの、『スターコマンド』はSF、『リングマスター2』はTRPGをベース、アメゲー丸出しの『ローグ・アライアンス』、そしてアンチウィズの『ウィザードリィ4』。


How to Win
『信長の野望・戦国群雄伝』と『スタートレーダー』
 ソフト大賞でページが割かれたためか、攻略記事は少な目。


RPGリプレイ
『ロードス島戦記3』:第10話
 ルード解放。そして、キャラコンの発表。3代目リーダーのスパークが、リーダーとして初の首位に。女性票ではなく、同情的な男性からの票が多かったというのが、スパークのスパークたる由縁といったところか。


SLG WORLD
 レビューは『パイレーツ』と『ファースト・クィーン』
『ファースト・クィーン』はゴチャキャラシステムで一世を風靡したゲームだが、オレはあんまり馴染めなかった。なんか、人知れずキャラが死んでたりするのが嫌で。


福袋
 どういうわけか80年代はAV女優がただ脱ぐだけ、というエロゲーが流行っていた。
 また、今号は同人エロゲーについても特集。


コミック
『イース』:第14話
『マーシー』:特別編


付録
【ザ・システムソフト 大戦略3】
『大戦略3』の攻略にとどまらず、システムソフトの新作も紹介。
 う~ん、申し訳ないが大戦略以外は思い当たる節のないゲームばかりで…


その他・備考
 88 年度のソフト大賞が発表された。総合大賞は『イース2』。
 以下ジャンルごとに、RPG『イース2』、SLG『信長の野望・戦国群雄伝』、ACT『ヴェイグス』、ADV『スナッチャー』、ETC『テトリス』となっている。『スナッチャー』の健闘が大いに光った結果である。
『世紀末種蒔伝説 少女遊戯 愛のために死ね!』ってモロにバッタモンくさい『北斗の拳』なのだけど…ストーリー設定が馬鹿馬鹿しくて良い。
 ガンダムが10周年を記念して『機動戦士ガンダム0080』をリリース。20周年で『G-SAVIOUR』を放映した時代とは隔世の感。
※注:このブログのモトネタを書いていた当時、ガンダムが20周年を迎えていた。で、その20周年記念としてテレビ朝日系列のテレビ局では『G-SAVIOUR』を放映していたのだ。


1989年5月9日火曜日

1989年5月号

1989年5月号 表紙:石田ひかり



SOFT TOP20
『信長の野望・戦国群雄伝』『スーパー大戦略』などの常連陣に割って入ったのが2位の『ディスクステーション第3号』。これってMSX2専用ゲームであるということを考えると、当時のMSX市場って、かなり大きかったということである。



新作
特集へ


特集
【新作ソフト速報】
 いつものSOFT EXPRESSがなくて、この特集が。ネタがなかったんだろうか?
 大量にゲームが取り上げられている(現在と比べたら微々たるものだが)が、その中でプレーしたことがあるのは『サーク』だけだった。
 当時は、金がなかったからねぇ。
 データウェストから出ていた『第4のユニット』シリーズがやりたかった。現在はWIN版が出ているので激しく買いたいのだが…現在となっても金がない。


How to Win
『ロードス島戦記』の攻略は、これが最後なのだが、なんとラストダンジョンのマップはおろかラスボスやエンディングの写真まで掲載している。まあ、コンプの読者ならラスボスが誰かは知ってるだろうが、それにしても大胆…
 ちなみにゲームクリアした人にだけ配布される「勇者之印」は今でも持っている。
 他に『信長の野望・戦国群雄伝』『水滸伝・天命の誓い』『ウィザードリィ4』も。


RPGリプレイ
『ロードス島戦記3』:第9話
 扉絵が「〆切くん」になっている。
 ストーリーの方はカノンの市街戦準備ということで後半戦へと突入する。
 RPGファンクラブではデミヒューマン特集が。デミヒューマンなんて言葉も今じゃとんと聞かないな。そもそもドラクエ、FFを筆頭に最近のコンシューマRPGは西洋ファンタジー風のものが少ないから。


SLG WORLD
 タイトルが「シミュレーションゲーム宝船」と改まり、SLGのレビューが主体に。
 で、ネタは『大海令』と『パイレーツ』。シブすぎる…っていうか、実際に動いているところは見たことがない。


福袋
 ついに「はっちゃけあやよさん」が登場。このころは、まだマトモっぽかった。
 裏技は『パイレーツ』。福袋の割には硬派。


コミック
『イース』:第13話
『マーシー』:最終話


付録
【スタートレーダー攻略本】
 日本ファルコム最初で最後(と思われる)SFシューティングを攻略。評価はともかく、ファルコムというだけで別冊付録が作られた時代だったのだ。


その他・備考
『ソーサリアン』のシナリオコンテストの大賞が発表された。ここで各賞を受賞したシナリオは、その後、シナリオ集に収録されて商品化された。はたして、ここで賞を受賞した人たちは、ゲーム業界に就職できたのであろうか?
 なお、大賞は『時の神殿』
『ヴァリス2』の優子イメージガールを募集していた。
 なお、この号から消費税が導入されることに。定価が10円上がっている。


1989年4月9日日曜日

1989年4月号

1989年4月号 表紙:森高千里



SOFT TOP20
『信長の野望・戦国群雄伝』『スーパー大戦略』『水滸伝・天命の誓い』とSLGが金銀銅を獲得。いずれのシリーズも今でも続いている。
 なお、5位には『テトリス』がジワリとランクイン。



新作
『サーク』が初登場。『イース』のバッタモン臭さは拭えなかったが、その面白さは後に証明されることになる。
『ハイドライド』『イース』『サイキックウォー』が海外進出。でも、いずれのゲームも海外で大ヒットという報せは聞いていない。


特集
【シミュレーションゲーム特集】
 おなじみの『信長の野望・戦国群雄伝』『水滸伝・天命の誓い』のリプレイが開始。
『大戦略3』と『マスターオブモンスターズ・マップコレクション』のシステムソフトコンビも攻略。
 驚かされるのは、『銀河英雄伝説』『野球道』『ファースト・クィーン』が登場しているということ。信長や大戦略もそうだが、80年代に登場したゲームが、世紀を跨いで未だにシリーズとして続いているのだ。
 他に『キングオブマジック』も。


How to Win
『ロードス島戦記』『ウィザードリィ4』『ピラミッド・ソーサリアン』の攻略。SLG特集だったので、こちらはRPGのみ。
『スタートレーダー』はゲーム画面しか上がっていないのに、ページを割かれている。この当時、日本ファルコムはそれだけのブランドだったということである。


RPGリプレイ
『ロードス島戦記3』:第8話
 小説では壮絶死を遂げたオルソンであるが、リプレイでは魂の水晶球で復活。
 ゲーム的にはありかも知れないけど、小説ではやっぱり死んだままの方が良い感じ。っていうか、シーリスって強いオンナだ。


SLG WORLD
『スーパー大戦略』
 シミュレーションゲーム劇場としては、これにて終了。
 でも、このSLG特集のコーナーは続いている。
 ログインもだが、当時のパソゲー雑誌は硬派SLGの特集に面白いものが多かった。ゲームの数が少ないせいもあるが、こういう濃い連載を現在のゲーム雑誌にも求めたいもの。
 DPSの特定のゲーム(ガンパレなど)の扱いでは、こういう臭いがあるけど。


福袋
『キューティーハニー』『魔浄理子』の永井豪ゲーム特集。ただし、現在のようにエロに特化したゲーム(18禁という区分もなかったし)ではないので、これをエロゲーといっていいものかどうか…?
 それにしても『魔浄理子』の広告に使われているPLAYBOY風のアメリカンな女子は、いったい何者なのだろうか? ゲーム性とは全く関係ないキャラなんだけど…
 ちなみにPC-エンジンのコーナーでも『凄ノ王伝説』が取り上げられており、さしずめ永井豪特集号といった様相となっている。


コミック
『イース』:第12話
『マーシー』:第11話


付録
【RPG&AVG&Hスーパーヒントブック】
 なんか、実もフタもない名前の付録である。
 中身は攻略法を記したページとQ&A形式のヒント集。こういうQ&A方式の攻略法って、当時の雑誌では結構見られたもの。


その他・備考
『妖怪変紀行』が発売を無期延期するという全面謝罪広告を出している。誌面を使って大プッシュしていたというのに、酷い話である。ちなみに、このゲームが発売されたという話は聞かない。
 アイドルクラブでは「深津絵里=高原里絵」ということが紹介されている。なんで芸名が2つあったんでしょ?


1989年3月9日木曜日

1989年3月号

1989年3月号 表紙:藤谷美紀



SOFT TOP20
『信長の野望・戦国群雄伝』が『ピラミッド・ソーサリアン』を抑えて首位。これは、ある意味では画期的なことである。ちなみに信長はPC-88SRでのみの発売。これもスゴイ!
 そして『スーパー大戦略』が3位に。
 光栄・日本ファルコム・システムソフト、当時のパソゲー御三家が仲良く表彰台に立った。
『ウィザードリィ4』が4位に入っているが、これもウィズブランドのなせるワザなのだろうか。



新作
『死霊戦線2』が登場。面白いシリーズだったが、なぜか「2」は未プレー。
『野球道』が登場。単にペナントレースを戦うだけでなく、キャンプから選手編成、スカウトといった球団運営全般をシミュレートするというゲーム性に大いに惹かれた。


特集
【How to Win SPECIAL】
 How to Winの特集とはいえ、実際には攻略に至っていないものも多数あり、どちらかというとオールジャンル扱う特集といったところか。
 ファルコム特集では『ピラミッド・ソーサリアン』の攻略と共に、「ファルコム乱心?」とユーザーを困惑させたSFシューティングの『スタートレーダー』も。


How to Win
『信長の野望・戦国群雄伝』』と『水滸伝・天命の誓い』では、『維新の嵐』の後を引き継いでリプレイが。ただし、今回は予備知識編ということで、システム周りの解説に終始。
『妖怪変紀行』は今号でもしっかりページを確保。出来上がってもいないゲームなのに、こうやってページを確保できるなんて、それだけ飯島健男ひいては『ラスト・ハルマゲドン』が支持されていたってことだろう。
 他に『ウィザードリィ4』『ヴェイグス』『どろろ』『ゴーファーの野望・エピソード2』『スナッチャー』『ロードス島戦記』『サイオブレード』も。


RPGリプレイ
『ロードス島戦記』:第7話
 カノンにて読者のオリジナルキャラが登場。でも、小説版の同じ場面では出番がなかったようで。


SLG WORLD
『シュヴァルツシルト』
 これも息の長いシリーズ、工画堂の看板タイトル。
 とはいえ、これも未プレー。


福袋
『ドキドキシャッターチャンス』でエルフの名前が初登場。


コミック
『イース』:第11話
『マーシー』:第10話


付録
【マイト&マジックBOOK2裏全書】


その他・備考
 X68000のゲームで『リターン・オブ・イシダ ソフトでハードな物語2』という業界ネタのゲームがあった。タイトルからして、かなりいい感じだったのだが、結局、他機種に移植されることはなかった。これは、やってみたかったゲームの1つである。


1989年2月9日木曜日

1989年2月号

1989年2月号 表紙:中山忍



SOFT TOP20
『ぎゅわんぶらあ自己中心派』が首位。意外といえば意外だが、このシリーズが後にずっと続くことを考えると、妥当な順位か。
 興味深いのが『サイオブレード』と『スナッチャー』が今ごろ初登場という点。集計期間や集計方法が明記されていないので詳しくは分からないが、当時の売り上げランキングはタイムラグが相当あったようである。
 ちなみに順位は『サイオブレード』が2位で、『スナッチャー』が13位。今では信じられないような逆転現象。




新作
『ウルティマ』の日本語版がようやく登場。ただし、「2」以降はすでに出ており、「1」だけがなぜか出ていなかったのだ。
『時空の花嫁』はタイトルからは予想できないがコメディADV。製作は工画堂スタジオ。芸風が違うというか、当時の工画堂はいろんなゲームを作っていたのだ。
『死体置き場で夕食を』は赤川次郎の同タイトルの小説を原作にしている。オレも一応クリアしたけど、どんな内容だったかは憶えていない。


特集
【ロールプレイングゲーム特集】
 くどいかもしらんが巻頭は『ピラミッドソーサリアン』。当時の日本ファルコムは絶大なる支持を得ていたのだ。なにせ、『イース3』にいたっては同じ画面写真だけで、毎月取り上げられていたのだから。
 そして、悪名高い『ウィザードリィ4』の攻略も開始。未プレーながらも悪評だけは轟き渡って知っている。
『マイト&マジックBOOK2』もあり、アメゲーのRPGが意外と認知されていた時代だったのだ。
 他に『エグザイル2』『ティル・ナ・ノーグ2』『妖怪変紀行』も。


How to Win
『ロードス島戦記』『維新の嵐』『サイオブレード』『スナッチャー』の常連。
『サイオブレード』の研究所のマップは大変役に立った。


RPGリプレイ
『ロードス島戦記3』:第6話
 ロイドの沖合で船上戦闘があった。この際、なぜかスパークがメイスで戦っていた。
 当時、仲間内ではこのスパークの意図も分からず「船上戦はメイス」ってのが流行った。
 でも、なんでメイスなんだろう? グレートソードは船上では使いづらいという判断だったのだろうか?
 読者の投稿ハガキはD&D色が非常に濃かった。アニメートデッドなんて魔法、知ってる人はあまりいないだろう。


SLG WORLD
『マスターオブモンスターズ』
 これだけメジャーなゲームなのに、なぜかオレは未プレー。っていうか、システムソフトのゲームはプレーしなかった。『大戦略』でさえプレーしていない。
 その代わりといってはなんだが、『ファミコンウォーズ』や『キングオブキングス』はプレーした。


福袋
 やっぱりというか当然というべきか、1988年度のエロゲー大賞は『リップスティック・アドベンチャー』だった。
 このころから「エロゲーはグラフィックが命」という認識が高まった、ような気がする。
 ちなみにHマンガの大賞は唯登詩樹でありました。


コミック
『イース』:第10話
『マーシー』:第9話


付録
【ザ・光栄】
『信長の野望・戦国群雄伝』と『水滸伝・天命の誓い』を特集。
意外なことに、『信長の野望・全国版』に続く新シリーズは、この年になってようやく登場した。


その他・備考
 この頃のコンシューマはスーパーファミコン、PCエンジン、メガドライブの「旧御三家」の時代だった。
 だがオレの場合、こうやってコンプを懐古していることから分かるように、コンシューマには目が向いていなかった。
 っていうか、この頃(中学の頃)は野球部で野球漬けだったので、ゲームはあんまりやってなかったのだ。で、もっぱら遊んだのは、やっぱりMSXだろうか?


1989年1月9日月曜日

1989年1月号

1989年1月号 表紙:国実百合



SOFT TOP20
『戦国ソーサリアン』が1位。このころの『ソーサリアン』は、まさに出せば売れるという状態だった。
 初登場の『ロードス島戦記』は4位。当時は、まだ本格派RPGっていうのは、日本ファルコムの牙城を崩せずにいたのだ。
 コンパイルの『ディスクステーション創刊号』が4位というのも見逃せない。
 また、『沙羅曼陀』は6位。このころのコナミはMSXを中心に硬派なゲームが多かった(善し悪しは別の話)。



新作
『妖怪変紀行・ラストハルマゲドン外伝』の画面写真が公開される。プレーヤー側が日本の妖怪で、エイリアン側がB級ホラーの西洋妖怪という『ゲゲゲの鬼太郎』チックなゲームだったようだ。
『プロダクション・マネージャー』という芸能プロダクション経営SLGがあった。この頃は、この手のギョーカイものゲームってのが他にもあった。現在ではあまり見かけないジャンルだけに、ちょっと興味深い。


特集
【第3回 全国縦断ソフトハウスマラソン】
 当時のパソコン雑誌では、なぜか恒例だった日本中のソフトハウスを訪ねるという特集。最近のコンシューマ向けの雑誌では見かけない企画である。
 現在のようにインターネットが普及していなかった時代なので、ユーザーにとってはメーカーを知る数少ない手段だったのだ、と思う。
 今や超巨大企業となり「ソフトハウス」とは呼べなくなったような企業から、今はもう見ることのできないソフトハウスまで、当時の歴史を振り返るのにもってこいの特集である。
 現在はエロゲー天国と化している札幌だが、当時はデービーソフトとマイクロネットの2社しか扱われていない。エロゲーの市場自体が微々たるものだったせいもあるのだろうけど。


How to Win
 巻頭はやっぱり『ソーサリアン』&新作2本。当時のパソゲー業界(っていうかコンプは)は日本ファルコムを抜きに語ることはできなかったのだ。
『ロードス島戦記』は3Dダンジョンのマップが公開されているが、当時のオレは自分でマッピングしていた。今でも、そのマップは残っていたりする。
 驚かされるのは『ゴーファーの野望 エピソード2』の攻略法が載っていること。当時はシューティングゲームでもマップを掲載して、その攻略法を載せるのが一般的だったのだ。これも懐かしい。
 他に『維新の嵐』『サイオブレード』『スナッチャー』も。コナミ、硬派だ。


RPGリプレイ
『ロードス島戦記3』:第5話
 ついにバグナード登場。ヴァリスからカノンを目指すことに。
 余談だが、TRPGのQ&Aのコーナーがあるのだが、そこでは『クトゥルフの呼び声』もあったりする。当時のファンは濃かったんだなぁ。


SLG WORLD
『太平洋の嵐DX』。正月らしさのないゲームである。


福袋
 床を使ったゲームブック『銀精界は招くよ』のラストが福袋に。なんちゅうのか、今じゃ絶対に雑誌掲載できないようなカットが使われている。
 一応、スミが塗ってあるんだけど光にかざすと、アノ部分がちゃんと見えちゃうのだ。
(これは確信犯的にやっていた、ってことをJOTかどっかで編集者が書いていた記憶が……)
 ちなみにエロゲーには「18禁シール」ってのが当時はなく、もちろんああいう部分も見えていたりした。
(単純にワレメがある程度のカワイらしいシロモノだけど)


コミック
『学園イース』
『マーシー』:第8話
 新春特別企画(?)ということで、なぜか『イース』キャラによる学園コメディ。


付録
【ソーサリアン全書】
【ロードス島裏戦記】
 攻略法が付録だった。でも、正直言って攻略法に関しては、ログインの方が優れていて、コンプの攻略法はあまり役に立たなかった記憶がある。 どちらかというと読み物として面白かった。


その他・備考
『パンゲア』連載開始。第一回からということで、この連載は読んでいた。今は、こういう小説は読んでいないなぁ。ちなみにイラストは吉富昭仁。『ローンナイト』は、まだこのころは描いていなかった。
 PC-エンジンのCD-ROMが登場。