1990年12月9日日曜日

1990年12月号

1990年12月号 表紙:杉本理恵



SOFT TOP20
 洋ゲーの『シムシティ』が1位に。話題通りの売れ行きだった。3位の『ラグーン』はX68000だけの発売で大健闘。5位には『レイ・ガン』が入り、エロゲーがチャート上位に入るのが不自然ではなくなってきた。
 TAKERUはMSXマガジンから出た『MSXディスク通信』が1位。こういうマガジン形式やユーティリティディスク形式の廉価なものがTAKERUでは人気があった。



新作
『ジーザス2』が登場。「1」はファミコン版でやったが、「2」はパソコン版でプレー。これもコンシューマに移植して欲しいゲームの一つだ。でも、最後のトリックをどうすればいいんだろう…?
 フランス生まれのRPG『ドラッケン』が登場。これまで「洋ゲー」と「アメゲー」の区別は厳密にしてこなかったけど、これは紛れもなく洋ゲー。
『スパン・オブ・ドリーム』がひっそりと登場。


特集
【歳末RPG大決算】
 年末はRPG特集というのはコンプの恒例だったようだ。
 ファルコムの完全な新作『ダイナソア』が登場。ファルコムにしては珍しく3DRPGであった。ウィズフリークだったオレは、このゲームにはハマりまくったもんである。表・裏両方のシナリオで全てのアイテムをコンプリートした。それぐらい面白いゲームだったのだが、なぜか昨今のリバイバルでも復帰していないし、コンシューマにも移植されていない。ファルコム的には『スタートレーダー』と同じ扱いのようで、それが残念。
 もう一つハマったといえば『アルシャーク』。エメドラのスタッフが大挙して立ち上げたライト・スタッフの処女作である。オレのエメドラのスタッフが作ったということで、発売日に速攻で勝ったもんである。未だに戦闘シスムテが理解できないが、かなり遊んでいたのは確か。
 他に『ルーンワース2』『サーク2』『ブライ下巻』『ファンタジー4』『ダークレイス2』も。
 またRPG特集ということで、コンプとは切っても切れないTRPGも特集。これも時代性の表れというやつである。
 カードゲームで『シークレットゲーム』というSMを扱ったものがあったが、これはどうやってみんなで盛り上がれば良いんだろうか…


How to Win
『銀河英雄伝説2』『大戦略3'90』『三国志2』『天と地と』『ソーサリアン』


RPGリプレイ
 RPGリプレイは時期シリーズ開始の準備のため休止。
 クリスタニアについては付録にて。
 今月の新作はマジカル・トランプという手品用のトランプ。新作ゲームに関しては特集の方で。


SLG WORLD
 旬のゲーム『シムシティ』について。でも、オレは全然ハマらなかった。


福袋
 この頃になるとグラフィックが優れていて、なおかつゲーム的に遊べるゲームが求められてくるようになった。エルフやカクテルソフトといった、今でもブランドとして残っているメーカーと、今は残っていないメーカーとの差はそういうところにあるようだ。


コミック
『トップをねらえ!エルトリウム奇譚』
 というわけで、またもや作者急病のため連載休止。9月号に続き、西野司の原稿が載ることに。これは殴り込み艦隊の時の話で、ユングとノリコが主人公。
 それと2Pだけ今南二のよくわからないマンガも載っている。

『ルーンワース 星の勇者』:番外編
 年の瀬ということで、レギュラー連載に最終回が多いのか?


付録
【クリスタニアRPG】
 パソゲー雑誌でTRPGのルールブックを別冊付録にしてしまうなんて、現在ではきっと考えられないことだろう。
 で、肝心のゲームについてだが、あくまでも基本設定と用語集だけで、クリスタニアの最大の特徴であるビーストマスターについては、本当に触りの部分だけである。ロードスRPGをベースにしているので、やり込んでる人ならこの程度のルール説明でもなんとか遊べないことはない。


その他・備考
 ミス・リリアもコンプの表紙を飾ったんだから大したモンだ。ちなみにファーストアルバムは『KRELIA』
 今月のリセットちゃんは『ごくらく天国』、相変わらずマイナー指向。
 ブルトン・レイ・シナリオコンテストの大賞が発表された。ゲームは持っていたが、コンストラクションに挫折したオレは、挫折の負い目からシナリオコンテスト受賞作は買わなかった。


1990年11月9日金曜日

1990年11月号

1990年11月号 表紙:小川範子



SOFT TOP20
 MSX版への移植が完了した『ドラゴンスレイヤー英雄伝説』が1位返り咲き。2位には『プリンス・オブ・ペルシャ』。『サイレント・メビウス』は初登場で4位だった。
『三国志2』『大航海時代』はコンスタントにチャート上位を占めるのだが、『ランペルール』はやや低迷。88SR専用というのもあるが、やはりヨーロッパという馴染みの薄い世界観が災いしたのか?
 TAKERUは『セレクテッド・ソーサリアン』の1~5が全てランクインするという怪物ぶり。



新作
『ファンタジー4』が登場。未プレーだが、身体部所ごとにダメージが設けられているというのが斬新。でも、他のゲームがパクっていないところを見ると、さほどウケたわけではないようだ。
『エメラルド・ドラゴン』のX68000版がグローディアというソフトハウスから出た。バショウハウスとは、どういう関係にあるのだろうか? 同社から出る『ヴェインドリーム』では「エメドラでおなじみのグローディア…」とあるので変名したのだろうか?
 TRPGでは『AD&D』の日本語版が登場。当時のオレたちは、『D&D』をベースに『AD&D』の面白いところを付け足していくというローカルルールで遊んでいた。たとえば、アライメントをローフル・グッド~カオティック・エビルまでの9段階に分けたりとか。


特集
【How to Win完全制覇】
『大戦略3’90』『銀河英雄伝説2』『ランペルール』『サイレント・メビウス』『ウィザードリィ5』『三国志2』『バーズテイル』『ヒルズファー』『天と地と』『ウルティマ5』『ソーサリアン』『クォータースタッフ』『ロボクラッシュ』
 アメゲーのRPGが5本も含まれている。外国産RPGがこんなに多くを占めるなんて、現在のコンシューマ市場じゃ考えられないことである。


How to Win
 特集でやったので休載。


RPGリプレイ
『漂流伝説クリスタニア』:最終話
 M字型の生え際の人影は読者の予想通りアシュラムであった。外なる人間が会合の地に集結したことによって、クリスタニアの秩序を保っていた「周期」が崩れる。そして、これによってクリスタニアが本格的に(ゲームとして)スタートすることになる。
 今月の新作はモンスターメーカーのフィギュア。このカードゲームは、毎週のように友人同士で集まって遊んだもんである。


SLG WORLD
 SLG徒然対談。四谷、お茶の水がSLGについて語り合うというもの。


福袋
 満を持してという感じで『ドラゴンナイト2』が登場。でも、これだけはオレは未プレー。深い理由はない。
 How to Winは『ドリーム・プログラム・システムSG』


コミック
『トップをねらえ!NeXT GENERATION』:第11話
 エルトリウムに置いていかれたと思われたガンバスターであったが、危機一髪というところで間に合い、なんとか宇宙怪獣を退ける。その後、神(=グレートアトラクター)を討伐することに反対のシリウス人が、マリナの恋人タクナ(通称・若ハゲ様)を使ってマリナ暗殺を試みるのだが…

『ルーンワース 星の勇者』:最終話


付録
【サーク2冒険ガイドブック】
 サークは面白かった…だが、続編は何故かプレーせず。特に理由らしい理由はないのだが。


その他・備考
『ポピュラス』の生みの親ピーター・モリニューが、新作『パワーモンがー』を引っ提げて来日。モンガーって、モモタロウを連想させる名前だ。


1990年10月9日火曜日

1990年10月号

1990年10月号 表紙:桜井幸子



SOFT TOP20
 1位はコンプ的には全くノーマークだった『栄冠は君に』。高校野球を舞台にしたゲームというのは、多分、これが最初なのでは。目の付け所がアートディンクである。
 3位には『ソリッドスネーク・メタルギア2』。言わずと知れた小島秀夫の『メタルギア』の2作目。MSX専用で『三国志2』を押し退けての3位だから、その完成度の高さが伺われる。とはいえ、オレは未プレーという体たらくなのだが…。
 4位には『プリンス・オブ・ペルシャ』が。全くタイプの異なるACTがランクイン。
 TAKERUでは相変わらず『ソーサリアン』が強い。



新作
 リバーヒルソフトお得意のサスペンスADV『黄金の羅針盤』が登場。
『メガ・トラベラー』『バーズテイル』と洋ゲーがどんどん上陸。何でも来いって感じだが、『バーズテイル』のグラフィックじゃ日本ではウケないだろう。
『俺のケツをなめろ!』という第2次大戦もののカードゲームがあるのだが、カードに書かれたセリフがイカす。特に「総統命令」というカードのセリフ「ゲルマンの鉄の意志を以て戦え!降伏は許さん!」ってのが秀逸。


特集
【SLGウォーズ2】(前回は6月号)
 ようやく日本語版が登場した『シムシティ』。今では数多あるシムシリーズも、これが記念すべき第1作。でも、オレはすぐに挫折。
 その代わりにハマったのが『栄冠は君に』。もともと野球をやっていたし、高校野球が好きだったというのもあるが、これにはハマった。自分が監督になってチーム作りをするというのが、とにかく面白かったのだ。
 今でもプレーしていた頃を憶えている。肩が強い1年生を投手にコンバートして、みっちりとトレーニング。その選手が3年生になったときに、エースとなって甲子園でパーフェクトゲーム(!)を達成したときは、本当に嬉しかった。
 他に『ランペルール』『シムシティ』『大戦略3'90』『銀河英雄伝説2』も。


How to Win
 毎月のように攻略記事を載せている『ウィザードリィ5』。もちろん、これを攻略に役立てた。でも、スーファミ版の攻略本が出たら、そっちも買った。それがウィズフリーク。
 他に『サーク2』『三国志2』『天と地と』『ウルティマ5』『ソーサリアン』『ロボクラッシュ』も。


RPGリプレイ
『漂流伝説クリスタニア』:第12話
 スフィンクスのリドルを解いて、ようやく会合の地に到着した一行。そこに待ち受けていたのは剣の牙の公爵と神王。イラストの神王の見覚えのある生え際に読者は一様にショックを受ける……待て、次号。
 今月の新作は『ゲームマスターの達人』というTRPGの指南書。こういう本が出版されていたということに、当時のTRPGブームの熱さが伝わってくる。


SLG WORLD
 SLGにおける英雄伝説。歴史上の人物に思いをはせるというもの。リプレイが忙しいのか、なんかゲームから離れたネタばかりような気がする。


福袋
『麻雀刺客』というゲームは、一応、パロディということなのだろうが、どこかで見たようなキャラばかりが登場する。ナウシカとかラムとか。こういうのが許されるぐらい、当時のエロゲー業界は寛大で、また市場が小さかったのである。
 How to Winは『世界でいちばん君がすき!』


コミック
『トップをねらえ!NeXT GENERATION』:第10話
 ワープアウトしてきた宇宙超獣と戦うマリナ達。だが、エルトリウムのスーパーワープには間に合わず…

『ルーンワース 星の勇者』:第15話


付録
【麻宮騎亜公認 サイレント・メビウスデータファイル】
 これをきっかけにサイレント・メビウスは映画化されたり、ノベル化されたり、CDが出たりと次々とマルチメディア化していくことに。


その他・備考
 ミス・リリアは7月21日にレコードデビュー。定期的に活動内容が報じられている。
 今月のリセットちゃんは『ロンメル』。作者の赤井孝美はマイナーなゲームが好きなのか?
 ポータブルPCエンジンというハードがあったことに新鮮な驚き。
 フロッピーディスクにオマケが付いてくるというサービスが。確かに、オレも『幻影都市』の体験版がついたフロッピーがついてきた覚えがある。


1990年9月9日日曜日

1990年9月号

1990年9月号 表紙:田中陽子



SOFT TOP20
『ウィザードリィ5』が首位に。ファミコン版ばかりのオレだったが、どうしても『5』がプレーしたくて、ついにパソコン版を買ってしまった。スーファミへの移植も決定しており、スーファミの方がクオリティが高いのを承知で、でも待ちきれずに買ってしまったのだ。当時にしても珍しい、2DDのフロッピーディスクに驚愕したものである。
 2位はシステムソフトの『インペリアル・フォース』。SFのSLGが2位に入るなんて珍しい。と思ったら、やっぱりシステムソフトだった。
 TAKERUの『吉田コンツェルン』ってどんなゲームなんだろ? 画面写真もないし、記憶にもない。知っている人がいたらご一報下さい。



新作
『プリンス・オブ・ペルシャ』が登場。これも10年前のゲームだったのか。
『スペースローグ』というポリゴンを使った宇宙航行シーンのあるゲームが登場。ポリゴンとはいっても今とは比べられるものではないが。ウルティマのオリジンが開発。
 今月から、唐突にカードゲームやTRPGの新作も紹介することに。
『トップをねらえ!』のカードゲームも登場。このころのカードゲームはデッキを組んで、というゲームではない。
『サイコガンダム・ニューホンコンの戦い』というガンダムのボードゲームも登場した。


特集
【新作極楽】
 久々のADVの超大作『サイレント・メビウス』にページを多く割いている。今でこそキャラゲーでも遊べるものが多かったが、当時は原作付きのキャラゲーといえばたいていがクソゲーだった。そういう意味でも、このゲームは「キャラゲーでも遊べる」ということを示したエポックメイキングとも呼べる。
『サーク2』も登場。キャラ原画は菊池通隆。トロン大活躍である。
 他に『ランペルール』『大戦略3'90』『手天童子』も。


How to Win
『エメラルド・ドラゴン』『ドラゴンスレイヤー英雄伝説』が終了。月刊誌ということもあるが、連載期間が長かったのが当時の攻略法の特徴。短いものは短いのだけど。
 また『ソーサリアン』はシナリオ集が定期的に発売されるので、『ソーサリアン』という括りでずっと連載が続いている。
 他に『ウィザードリィ5』『三国志2』『ウルティマ5』『天と地と』『大航海時代』『ロボクラッシュ』


RPGリプレイ
『漂流伝説クリスタニア』:第11話
 結局、やっぱり会合の地を目指すこととなった一行。グリフォンとの戦闘も、ウォリアーマスクのおかげで、あっさりと決着。グリフォンらしくない幕切れだった。
 今月の新作は『光と闇のレジェンド・黄昏の町エプリエル』のリプレイ。なんか、知らないところで数知れないRPGが出ていたのだなぁ…。


SLG WORLD
 三国志的人生相談。『三国志2』のプレースタイルについて悩む読者にお答えしようというもの。


福袋
『RAY・GUN』が登場。当時のエルフは新作のサイクルが早かった。
 How to Winは『DE・JA』。


コミック
『トップをねらえ!学園天国!』
 作者急病のため急遽、西野司による読み切りが載った。ストーリーはノリコ達がトップになった後の沖女の話。柏原コーチの元で頑張る学生達が主人公。
 この頃から、黒い影がジワジワと…

『ルーンワース 星の勇者』:第14話


付録
【RPGムービーガイド ロードスの書】
 OVA版『ロードス島戦記』についてのガイドブック。アイテムや装備品、魔法のエフェクトなどについて細かに解説している点が「RPG」たる由縁か。
 OVAや小説を見ていると、やっぱりロードスのヒロインはディードリットなのだな、と感じさせられる。特にOVAの場合、ディードリットばっかりが前面に押し出されているし。
 ちなみにオレのお気に入りはウッド・チャック。ジェイ・ランカード(ウッドの本名)って名前のキャラを使ってたときもあったしね。


その他・備考
 ミス・リリアの杉本理恵のインタビューとプロモーションビデオの撮影風景。ギョーカイ的位置づけはともかく、ゲーム業界的には『イース』の看板を背負っているだけに、コンプ的には期待が高かったようだ。
  パワーグローブ発売。「腕を動かすと、その通りに動く」というのだが、それはウソだろってかんじ。


1990年8月9日木曜日

1990年8月号

1990年8月号 表紙:寺尾友美



SOFT TOP20
 初登場の『大航海時代』が首位。2位も『三国志2』と光栄の貫禄を見せつけた。
 また『機甲師団』『バトル』といった本格派SLGもランクイン。本格過ぎて、この辺のゲームはオレに縁がなかった。
 TAKERUのソフトには『うろつき童子』『びんびん麻雀ピーチエンジェル』といったエロゲーがランクイン。対面しなくても購入できるから売れるのだろうか?



新作
『Strip Poker2』という実もフタもない洋ゲーがあるが、なぜか男も脱ぐという仕様であった。さすが洋ゲー。
『ソリッドスネーク・メタルギア2』に登場するキャラはオッサンとオバサンばかりで老け顔が多い。メイ・リンが抜擢されたのは、そこに秘密があるのだろうか。


特集
【コンプティーク特選 BIG GAME6】
 ゼネプロ(=ガイナックス)から、ついに『サイレント・メビウス』が発表。このゲームはオレが初めて買ったPC-9801のゲーム。「コミックスを買ってゲームの予習をしよう!」というアオリにまんまと引っかかってコミックスを購入。あまりの面白さにハマってしまい、ゲームも買ってしまったというもの。この記事は、オレの趣味・嗜好に大いに影響を与えた、記念碑的な特集だったといえる(笑)
 なお、残りのBIG5は『大航海時代』『インペリアル・フォース』『ウィザードリィ5』『天と地と』『大戦略3'90』。


How to Win
『ドラゴンスレイヤー英雄伝説』が98NOTEに移植。当時のノートはモノクロだったので、ゲーム画面はモノクロに。こういう時代もあったのだ。
『ロボクラッシュ』はゲーム化されているが、なぜかコンプでは取り上げられないMSXでのみの発売だった。なぜコンプの企画なのに、コンプ読者が少ないMSXで出したのが謎。
 他に『エメラルド・ドラゴン』『三国志2』『ポピュラス』『ソーサリアン』も。


RPGリプレイ
『漂流伝説クリスタニア』:第10話
 暗黒の民と銀狼の民の戦争が開始。ただし、ロードスRPGには戦争ルールはなかったので、戦争としては解決されない。あくまでも局地戦をプレーヤー達が戦うだけ。それにしてもウォリアーマスクを被ったバッソーのイラストが恐い。これじゃあバーサーカーである。ウリィィィ!
 新作は『ドラゴン・ウォーリアーズ』。ゲームブックのような体裁のブックタイプ。当時は手軽なブックタイプより、ボックスタイプの方が多かったのだ。多分、『ソードワールドRPG』や『T&T』の成功が大きかったのだろうか。
『パラレルクエスト』の読者が送ったハガキで「うちう1つよいおぢさん」というのがあるのだが、このネタは10年経った今でも笑える。


SLG WORLD
 三国志の人気キャラについて解析。『三国志2』で呂布を君主にしてやってみたが、あまりのカリスマの低さに裏切り者続出で辛かった。玉爾を手に入れれば楽になるんだろうけど…そこまでたどり着けなかった。
 続・おせーてあげるでは『バトル』を攻略。これを読んだら、メチャ面白そうなのだが、どっこい実際にやってみたら激難。世界中を敵に回して、30分ぐらいでゲームオーバーになった覚えがある。


福袋
 ディー・オーが登場。また、エロゲーの老舗が一つ増えた。


コミック
『トップをねらえ!NeXT GENERATION』:第9話
 2年間の特訓を終えて逞しくなって帰ってきたマリナ達。だが、今回のグレートアトラクター殲滅作戦は、時間軸の歪みのため帰還できるのは数千年後となってしまう。そのことを察したジュンはヘコみまくる。一方、スズコはトップパイロットのユングが作戦に参加しない不満を、「ふくめんコーチX」に直談判。だが、ユングは宇宙放射線に侵されていたのであった。
 だいぶ「トップ」らしい展開になってきた第9話である。

『ルーンワース 星の勇者』:第13話


付録
【ウルティマ5攻略指導教本】
 今でこそウルティマといえばオンラインだが、当時はオーソドックスタイプのRPGだった。ウルティマの特徴といえば宗教だが、宗教のチャプターに描かれているカットが、某教団の教祖を連想させる人物…宙に浮いているし。おおらかな時代だったのだ。


その他・備考
 スタークラフトは洋ゲーRPGの移植を主にしていたが、なぜかパッケージの女キャラはみんな際どすぎる格好をしている。っていうか、ほとんど裸。なんで?
 今月のリセットちゃんは『ランス2』。実はランスシリーズとは無縁で、『鬼畜王ランス』まで未体験だったりした。
『ブルトン・レイ』のシナリオコンテストが募集開始。これに応募するために『ブルトン・レイ』を買ったもんである。でも、結果は推してしるべし…
 このころはゲーセンもプレイスポットとして大人気だったようだ。
 FMWがブレイクし始めた頃でもあったようだ。ダチョウ倶楽部の上島がやるような、青いショートタイツにタンクトップという懐かしいスタイルの大仁田がいる。


1990年7月9日月曜日

1990年7月号

1990年7月号 表紙:和久井映見



SOFT TOP20
 98版『ドラゴンスレイヤー英雄伝説』が出たにもかかわらず3位止まり。『三国志2』『ポピュラス』がワンツー。ソーサリアンやイースの勢いに比べると、ドラスレはやや勢いが足りない。
 TAKERUはソーサリアンや大戦略のユーティリティが好評。



新作
 FM -TOWNS専用のサイキック・ディテクティブシリーズ3作目『AYA』が登場。当時の水準としては最高峰ともいえるグラフィックに、TOWNSの凄さを実感。店頭デモでも、サイキック・ディテクティブシリーズは使われていた。コンシューマに移植されないものだろうか?
『ソリッドスネーク・メタルギア2』が登場。日本語版はMSXでしか出ていないという、かなりレアなゲーム。今さらコンシューマで出されても困るだろうが、でもコナミアンティークスに収録して欲しい気もする。


特集
【RPG&SLG最強ゲーム9】
 美麗なグラフィックのゲームがひしめく中、『ウィザードリィ5』のワイヤーフレームが一際目立っている。
 で、美麗なグラフィックといえば洋ゲー『クォータースタッフ』。グラフィックに騙されたわけでもないのだが、買ってみたがあまりの難易度に早々と挫折した。
 他に『クリムゾン3』『大航海時代』『三国志2』『ポピュラス』『インペリアル・フォース』『ロボクラッシュ』。


How to Win
『ドラゴンスレイヤー英雄伝説』『ソーサリアン』『エメラルド・ドラゴン』というおなじみの常連組。
『トップをねらえ!』は脇役キャラの人気投票の結果発表。1位はターニャ・マカロフ。以下、チサト・モリワキ、フリッパー(イルカ)となっている。


RPGリプレイ
『漂流伝説クリスタニア』:第9回
 剣の牙の公爵と戦闘かと思ったら、その部下だったと拍子抜け。その後、改めて剣の牙の公爵から宣戦布告をされる。
 今月の新作は『レムリカモンスター』。『モンスターメーカー』の翔企画から出たカードゲームなのだが、全く記憶になかった。


SLG WORLD
『天下統一』の簡単な攻略法。
 お茶の水による「合戦物語」では厳島の合戦について。ログインもそうだったが、なぜかこういう史実に対して、ライターが自身の持論を展開するというのが流行っていた。歴史小説も「ifもの」が流行っていたし、そういう風潮だったのだろうか?


福袋
 エロゲーのHow to Win。『ドラゴンナイト』『ベロンチョ身体検査』『リップスティック・アドベンチャー2』『きゃんきゃんバニー・スペリオール』『トワイライトゾーン4』『ランス2』『アソコの幸福』『ストロベリー大戦略』


コミック
『トップをねらえ!NeXT GENERATION』:第8話
 人類の敵が「神」を名乗るグレートアトラクターであることが判明。一方、マリナ達はグレートガンバスターのパイロットになるために、ウラシマ効果を使って半年間で2年間分の時間を稼いで特訓をする(『ドラゴンボール』みたい)。

『ルーンワース 星の勇者』:第12話


付録
【天と地とマルチ・マニュアル】
 角川映画ということでメディアミックス絨毯爆撃を展開。ちなみにカセットブックのカバーイラストは天野喜孝。アルスラーン風の上杉謙信。
【秘本 天下統一】
 マルチプレイのリプレイのみならず、それを小説化した。榊良介の作家志向は、この頃から目立ってきたようである。


その他・備考
 ライトスタッフが立ち上げ。「エメラルド・ドラゴンのスタッフが集結」と制作者が前面に出て、しかもゲーム画面が出てこないという当時としては異例の事態。なお、ここにも飯島健男が絡んでいる。まだ、『ブライ下巻』が発売されてないのに。
 なお、ライトスタッフは今はもうない。


1990年6月9日土曜日

1990年6月号

1990年6月号 表紙:宍戸留美



SOFT TOP20
 話題の『ポピュラス』がトップに。これだけ話題になっていたゲームなのに、オレはすぐにプレーしなくなった。まあ、人にはそれぞれ好みがあるということで。
 4位に唐突に『ロードス島戦記』がランクイン。MSX版が発売されたからだそうで。市場のパイが小さいということもあるが、それでもMSXだけでランクインするのだから、当時のMSXはパワーを持っていたのということである。何を隠そう、オレもMSXのロードスを買ったし。
 TAKERUは相変わらずソーサリアン強し。



新作
 ウィズが5作目をリリースしたということで(?)『ウルティマ5』も登場。でも、ウルティマシリーズは、ファミコン版の1作目以外はとんと無縁である。
『サイレント・メビウス』がコンプ初登場。ディスク枚数7枚、価格が1万4800という破格さだった。でも、当時の価値基準に照らし合わせれば、決して損な買い物ではなかったと思う。


特集
【SLGウォーズ】
『大航海時代』が登場。だが、こちらはムズくて志半ばで挫折。光栄ゲームって一作目はなぜかクリアできない。信長の時も『全国版(含む十七カ国版)』はクリアできなかったし。
 なお『三国志2』のリプレイはこちらに。
 他に『バトル』『天と地と』『ロボクラッシュ』『戦略空軍』。


How to Win
 SLGの攻略は特集に回ったので、こちらはRPGのみ。ADVも出るには出てたが『スナッチャー』のような話題作がなかったので、こういうページ構成になったのだろう。
 で、取り上げられていたのは『ウィザードリィ5』『ドラゴンスレイヤー英雄伝説』『ソーサリアン』『ルーンワース』『T&T』『エメラルド・ドラゴン』
 ウィズ5は発売前ということで、新呪文と消えた呪文について扱っていた。
 興味深いのは戦闘補助系の魔法がごっそりと消えていること。TRPGをやっているとディルトやソピックなどのACを変化させる魔法や重宝したのだが。その一方でリトフェイト(空中浮遊)やカツ(魅了)といった、TRPGでは必須の魔法が増えたりもした。こういった魔法のおかげで、TRPG版もかなり幅が広がったように思われる。


RPGリプレイ
『漂流伝説クリスタニア』:第8回
 最終目的地「会合の地」の場所を知ると共に、マジックアイテムをたくさん入手。そして、剣の牙の公爵というボスキャラの影も。
 改めて読み返すと、この連載は非常にTRPGっぽい展開になっている。ソードワールドやロードスの印象が強いので、ちょっと意外。
 今月の新作は『ワースブレイド』のシナリオ集『東面の魔道師』。ワースブレイドはファンタジーにしては珍しく、ロボットが登場するというものだった。関係ないが、当時のパソコンでは「どうし」の最有力変換候補は「道師」「導師」だったなぁ、と懐かしく思ったりする。


SLG WORLD
 光栄歴史SLGについて。


福袋
 How to Winは『きゃんきゃんバニー・スペリオール』。これを読んでも結局クリアできなかった。今なら、ネットで調べりゃすぐなんだろうけど。


コミック
『トップをねらえ!NeXT GENERATION』:第7話
 グレートガンバスターで宇宙怪獣を倒したマリナ、ジュン、スズコの3人は正式にグレートガンバスターのパイロットに選ばれる。パイロットとして未熟な彼女たちを、トップ中のトップと呼ばれた伝説のパイロット「ふくめんコーチX」(正体バレバレ)が鍛えることになった。
 なお、特別番外編として『電脳学園3トップをねらえ!』の説明書についてきたマンガも載っている。

『ルーンワース 星の勇者』:第11話


付録
【ポピュラス聖典 神への道】
 話題のゲームだけに付録で攻略。オレの友人は嬉々としてこのゲームをやっていたが、オレの肌には合わなかった。


その他・備考
 ファルコムの看板ゲーム『イース』のイメージキャラ「ミス・リリア」に杉本理恵が選出された。ゲームごとに選出される、こういうイメージキャラの人のその後ってなんとなく気になる。
 89年度のソフト大賞には『エメラルド・ドラゴン』が選ばれた。ファルコム、光栄、システムソフトの3強を抑えてバショウ・ハウスというマイナーなメーカーが大賞というのは、かなり凄いことである。このことからも当時のエメドラ人気は伺える。ジャンルごとの大賞はRPG『エメラルド・ドラゴン』、SLG 『三国志2』、ACT『ヴァリス2』、AVG『リップスティック・アドベンチャー2』、ETC『遙かなるオーガスタ』。コンプ読者がギャルに弱いも相変わらず。
『もう一つの夏へ』上巻に制作上の不備があり、全ての読者に対して返本・交換を受け付けるという謝罪広告が載っていた。ゲームとは関係ないが、興味深いので記しておく。
 前号で花の万博について触れていたが、この万博にはゲームファンなら語らなくてはならないイベントがあった。それは『ドルアーガの塔』と『ギャララクシアン3』。ドルアーガは体験型ゲームで、光線銃でモンスターと戦いながらカイを救出するというもの。ギャラクシアンの方は大型筐体型のシューティング。


1990年5月9日水曜日

1990年5月号

1990年5月号 表紙:ribbon



SOFT TOP20
 98に移植された『ダンジョンマスター』がトップに。
 3位には『ドラゴンナイト』、7位には同じくエルフの『FOXY』が。総合分析にもあるが、このころからエロゲーも市民権を得たというか、売り上げランキングの上位を占めるようになった。
 なお、今月号からTAKERUのランキングは別に。ソーサリアンのシナリオ集は、軒並みこちらの上位にランクインしている。そのためトップセールの方ではソーサリアンの名前はない。
 こちらのランキングの2位には『Dante』が。これは当時としては画期的な、「自分でRPGが作れる」という、今でいうところの『RPGツクール』の元祖である。もちろん、MSXユーザーだったオレも、これを買った。これを使ってゲーム界にデビューし、中村光一(現チュンソフト社長)を追い抜いてやろうと野望を抱いていたのだ。だが、結果は推して知るべしである。



新作
『ディオス』というゲームの88SRのCD-ROM移植版が登場。FM-TOWNSはあったが、NEC系のパソコンでCD-ROMを搭載したのは、88SRが初めてだったはず。だが、その後、CD-ROMはさほど普及せず、むしろ98ではハードディスク専用のゲームが増えた。
『クォース』『ロードス島戦記』『ルーンマスター2』と、なぜかMSXのソフトばかりが大きな扱いに。


特集
【花のゲーム万博】
 当時は花の万博っていうのがやっていたのだなぁ…「コンプティークは花の万博とは一切関係有りませんが、陰ながら応援しています」っていうのが笑。堂々と応援すればいいのに。
 エニックスのRPG『46億年物語』だが、これは面白かった。グッドエンドは同じ結末になるようだけど、進化の過程によっては色々なエンディングがあって、今で言うところのマルチエンディング。
『ポピュラス』と『シムシティ』については巻頭で特集。当時は凄く斬新に写ったのである、このゲーム達は。
 それとゲームに関わりが深い人々が未来のゲーム像というのを想像したエッセイがあったが、エロゲーが市場を覆い尽くす今の状況は予想できなかったようである。
 他に『インペリアル・フォース』『ロボクラッシュ』『T&T』。


How to Win
 別冊付録になっている。


RPGリプレイ
『漂流伝説クリスタニア』:第7話
 オーソドックスな迷宮探索、そしてミノタウロスとの戦闘。ロードスからリプレイに入ったので、意外とこういうオーソドックスなプレーはかえって新鮮だった。「ああ、あるある」ってカンジで。
 今月の新作は『謎かけ盗賊』で『ファイティングファンタジーRPG』のシナリオ。


SLG WORLD
 今号からタイトルは読者の公募によって毎回変わることに。そして特定のタイトルに焦点を当てるのではなく、SLG全体を扱うようになったみたい。


福袋
 オレが初めて買ったエロゲー『きゃんきゃんバニー・スペリオール』が。理不尽とも思えるコマンドを選択していって、上手い具合に当たりを引ければ女の子とHができるという、いわゆるナンパゲー。でも、同ゲームの広告では「ねるとんソフト」というらしい。
 見田竜介がキャラデザをした『シェナン・ドラゴン』も登場。いろんな仕事をしてるんだな~。
 How to Winでは『FOXY』が。


コミック
『トップをねらえ!NeXT GENERATION』:第6話
 グレートガンバスターとドッキングして宇宙怪獣を倒したマリナ。だが、宇宙怪獣の危機はまだ去っていない。人類を襲う新たな危機に、コールドスリープ中だったユングが目覚める。

『ルーンワース 星の勇者』:第10話


付録
【まるごとHow to Win特集号】
 ゲームとも原作とも全く関係のない『トップをねらえ!』のマンガ。でも、真のトップファンならこれも抑えておきたい。
 コンプでは珍しくMSX専用ソフトの『SDスナッチャー』を攻略。それだけ『スナッチャー』が人気だったということである。攻略法を見て気付いたのだが、足跡を辿って地雷を回避するというネタが、こちらでも使われていた。同じ制作者だからね。
 他に『ウィザードリィ5』『エメラルド・ドラゴン』『三国志2』『ドラゴンスレイヤー英雄伝説』『ギルガメッシュ&セレクテッドソーサリアン』『ルーンワース』『ダンジョン・マスター』も。


その他・備考
 今月のリセットちゃんは『森田将棋2』。なんか、随分と地味なゲームを…
 パソコンゲーム考現学、『大戦略』に続く2作目は『ウィザードリィ』。当時のパソゲーと切っても切れないのがTRPGの存在。で、その橋渡し的役目をしていたのが『ウィザードリィ』だっただが、この辺の歴史について述べられている。
 各方面でぶっ叩かれた映画『天と地と』のゲーム版について。さすが角川が配給ということで、コンプで特集を組んだようで。コナミと工画堂スタジオという珍しい組み合わせの共同製作だった。


1990年4月9日月曜日

1990年4月号

1990年4月号 表紙:増田未亜



SOFT TOP20
『ドラゴンスレイヤー英雄伝説』が6位まで下降。まだ、88SRのみの対応だったから仕方がない。とはいえ、PC9801にも対応したエロゲーの『ドラゴンナイト』がドラスレを抜いたとは、なんとも象徴的なランキングである。
 このころは88と98の世代交代が進みつつある時期で、98のみで出すゲームと、88で出した後に98に移植するゲームとがあった。1位の『三国志2』は、この時期はまだ88専用だった。



新作
 角川お得意のメディアミックス『天と地と』がゲームになって登場。
『タッグ・オブ・ウォー』といえば筋肉番付でおなじみだが、同名タイトルのゲームが登場。魔物と綱引きで対戦して、囚われの恋人を救出するというものらしい。突飛すぎた発想でヒットには至らず。


特集
【アメリカゲーム特集】
『ポピュラス』と『シムシティ』の日本語版が出ることが決定。今となっては当たり前のゲームなのだが、この当時の衝撃はすさまじかった。なんというか、既存のジャンルに当てはまるゲームではなかったからだ。これは方々で言い尽くされている言葉だが、このゲームが日本に上陸したことによって、SLGの概念が大きく変わってしまったのだ。まさに黒船。
 それと『ダンジョン・マスター』の登場も大きい。リアルタイムに処理される3DRPGっていうのは、これまでになかったゲームだから。これはオレの勝手な憶測だが、この『ダンジョン・マスター』の影響で『DOOM』のような3D主観ゲームが産まれたのではないかと考える。
 この当時、旧態依然とした『ウィザードリィ』が焦って、『6』以降では見るも無惨な姿に…
 ダンマスと一緒に特集を組まれている『ウィザードリィ5』の姿は、まるでウィズファンの墓標のように見える。
 なにはともあれ、この特集で取り上げられたアメゲーたちは、後のゲームの形を大きく変えるエポックメイキングだったのだ。
 他に『T&T』も。


How to Win
 いよいよ『三国志2』のリプレイが開始。秋葉原、四谷、お茶の水、イボンヌ(イヌボン)の4人によるマルチプレーだ。ログインのリプレイも好きだったが蘊蓄ばかりだったので、ライトで読み物として楽しめるコンプの方が好きだったという記憶がある。
 攻略のしようがない『電脳学園3トップをねらえ!』。攻略は期待すべきではないだろうが、『トップをねらえ!』のマンガは楽しかった。
 他に『エメラルド・ドラゴン』『ドラゴンスレイヤー英雄伝説』『ギルガメッシュ・ソーサリアン』『ルーンワース』『夢幻の心臓3』『遙かなるオーガスタ』も。


RPGリプレイ
『漂流伝説クリスタニア』:第6回
 バザールで武器を買い換えたり、毒消し草というアイテムを入手したり、かなりRPGしてる展開。ロードスでは、あんまりこういう展開はなかった(書いていなかった)。やっぱり初心者向けだからだろうか。
 今月の新作は『ウィズボール』と『トレボー戦役』。
『トレボー戦役』は『ウィザードリィRPG』のキャンペーンシナリオ。トレボーがリルガミンから 外へ討って出るというキャンペーンで、リルガミン周辺の地域データも収録されている。
 これはオレもやった。ウィズというなじみ深いシステムと世界観だったので、相当にハマった。また、面白いのがコンピュータ版も、きちんとダイスで管理されていたということ。だから、コンピュータ版の乱数は、だいたいダイスで説明できるのだ。


SLG WORLD
 大戦略を語ってしまおうということで、システムソフトの開発者と対談をしている。大戦略ファンなら楽しめるのだろうが、オレの場合は…信長を語ろうで光栄スタッフとの対談なら。


福袋
『DPS』といっても電撃プレステのことではなく、『ドリーム・プログラム・システム』のこと。短編を集めたオムニバス形式のもので、これは後にシリーズ化され、他社も追随してオムニバス形式のゲームを出すようになる。


コミック
『トップをねらえ!NeXT GENERATION』:第5話
 グレートガンバスターに導かれ、なんとか窮地を脱するマリナ。そのころ絶滅したはずの宇宙怪獣が重力波をシリウス星へ向けて放った。

『ルーンワース 星の勇者』:第8話 


付録
【システムソフト宝船】
 読者参加ゲームから産まれた『ロボクラッシュ』がゲーム化。
 それと『ブルトン・レイ・シナリオエディター(仮)』の情報も。『ソーサリアン』では後塵を拝したため参加できなかったが、こちらでは自分の企画を売り込んで…と思い立って、『ブルトン・レイ』を買ったものである。


その他・備考
『ドラゴンハーフ』の見田竜介が原画を勤めたエロゲー『シェナン・ドラゴン』というゲームがあったようだ。でも、テクノポリス・ソフト(徳間書店)のゲームだから、コンプでは扱われなかった。
『トップをねらえ!』CDにはコンプの一般読者もガヤ役で出演。声優さんと一緒に記念撮影をしていた。羨ましいぜ!
 89年度のソフト大賞のノミネートゲームを発表。


1990年3月9日金曜日

1990年3月号

1990年3月号 表紙:田村英里子



SOFT TOP20
 集計期間が年末ということで新作ラッシュ。
 首位は『ドラゴンスレイヤー英雄伝説』で格の違いを見せつけた。以下、『エメラルド・ドラゴン』『三国志2』と続き、4位には『ドラゴンナイト』が! エロゲーといえども侮れないということが認識されるようになった。ベスト5に「ドラゴン」が3作も入っているのも見逃せない。
 ちなみに前号で飯島健男が鼻息荒かった『ブライ』は5位に。



新作
『アマランス』で有名な風牙システムから『ビートバイス』というSTGが。このころから女の子キャラの可愛さには定評があった。
『ティル・ナ・ノーグ』や『ブルトン・レイ』のようなマルチシナリオRPGが静かなブームになっていた模様。


特集
【史上最強のRPG】
 ついに日本語版『ウィザードリィ 5』が登場。『4』で脱線したが、『5』は原点回帰を目指すと共にTRPGの要素もふんだんに盛り込んだものとなった。これには、かなりオレの魂が熱くなったものである。
 他にも『T&T』『AD&D』とTRPGをベースにしたRPGがあったのだが、これらはいずれもアメリカンテイストなイラストが、かなり不評だった。その点、ウィズ5はファミコン版のイラストレーター末弥純を起用するなど超本気であった。
 他に『プール・オブ・レイディアンス』『サーク2』『ドラゴンスレイヤー英雄伝説』『ソーサリアン』『ルーンワース』『T&T』『夢幻の心臓3』。


How to Win
『天下統一』のみという寂しい内容。
 RPGの攻略は特集で済ませていたから。


RPGリプレイ
『漂流伝説クリスタニア』:第5話
 ウォームの神獣バイアードが登場。だんだん、クリスタニアらしくなってきた。でも、サイアの言葉じゃないが、クリスタニアはグロテスクな奴らが多い。ロードスの場合は、基本的に人間やデミ・ヒューマンを相手にすることが多かった。
 今月の新作は『タイタン』。ファイティングファンタジーシリーズということで、ゲームブックだと思うのだけど…?


SLG WORLD
 レビューは『提督の決断』。提督だけでなく太平洋戦争SLG全般にも言及しているが、この手のシリーズは未プレーなので何とも言えなかったりする。


福袋
 福袋初と思われるHゲーのHow to Win。選ばれたのは『ドラゴンナイト』。やった感じとしては攻略法なんていらないと思ったが、それだけユーザーが多かったってことなのだろう。


コミック
『トップをねらえ!NeXT GENERATION』:第4話
 シリウス人の念波攻撃(サイキックみたいな兵器)の前に大苦戦。ジュンは腕を骨折してしまい、まさにマリナは孤立無援!

『ルーンワース 星の勇者』:第7話


付録
【エメラルド・ドラゴンDX】
 ダンジョンマップを見て思うのは「難しい~」。現在のオートマッピング、単純マップに慣れきってしまったヌルいオレなら間違いなくギブアップ。こんなゲームを、よくぞクリアしたなと当時のオレに乾杯。
【秘本 三国志2】


その他・備考
 今月のリセットちゃんは『ブルトン・レイ』。これはシナリオエディターに惹かれて買ったな~。
『ロードス島戦記』OVAが紹介。全13巻を揃えた友人から借りて見た。話の中身はリプレイとも小説ともゲームとも違うもの。あんまりオレ的には好きではなかった…。
 他機種やコンシューマーのゲーム大賞を発表。アーケード部門は『テトリス』、X68000部門は『アフターバーナー』、PC-エンジン部門は『究極タイガー』、メガドライブ部門は『ファンタシースター2』、ゲームミュージック部門は『交響曲イース』。PC-エンジン部門にはベスト10にハドソンのゲームが4本もランクイン。


1990年2月9日金曜日

1990年2月号

1990年2月号 表紙:CoCo



SOFT TOP20
『キャンペーン版大戦略2』が首位。『大戦略3』が出ているのに、純粋に新作とはいえないこのゲームが首位になるとは大戦略恐るべし。
 2位が『遙かなるオーガスタ』、3位は『ディスクステーション・スペシャルクリスマス号』と地味な展開。
 年末商戦を控えて(クリスマススペシャルなんて出てるけど)、新作が少ない期間だったようである。



新作
『ロードス島戦記・福神漬け』『あーくしゅ』が登場。こういう自社ゲームのパロディも、ひっそりと流行っていたりした。後に『あまらんしゅ』とか『SDスナッチャー』とかも出る。
『野球道2』が登場したがTAKERU専用というのが意外だった。合わせてMSX版の「1」もTAKERU専用に。


特集
【日本一のHow to Win】
 特筆すべきは、やっぱり『三国志2』の初登場だろうか。超期待の新作ということで、発売前だというのにシステム解説からリプレイの準備など、力が入っている。
 また『エメラルド・ドラゴン』『プールオブレイディアンス』『天下統一』と、 この辺からオレもプレーしたゲームが多く出てくるようになった。まだ、このころはオレはMSXしか持っていなかったのだ。だから、古いゲームは未プレーのものが多い。


How to Win
 他に『セレクテッド・ソーサリアン』『無限の心臓3』『T&T』『ブライ』『ダークレイス』『アークス2』『メルルーン』も。


RPGリプレイ
『漂流伝説クリスタニア』:第4話
 ようやくクリスタニアに到着。神獣の存在が明らかに。このあたりから読者は、ルールはロードス島戦記RPGだけど、違うゲームなのだなと感じるようになってきた。
 ただし、フォーセリアワールドであることに変わりはないのだけど。


SLG WORLD
 レビューは『斬』とファミゲーの『不如帰』。
 不如帰は面白かった。だが、大名の後継ができないため、まさに全国統一間近というところで病没し、統一できなかったという苦い想い出がある。まさに人生五十年である。


福袋
 Hゲーム大賞は『ポッキー』が。グラフィックが命であるということを如実に物語る結果である。
 ついに『ドラゴンナイト』が登場。ここからエルフの快進撃が始まる。いや、マジな話、このころからどんどんエルフのゲームはグラフィックが向上していって、売り上げも右肩上がりになっていくのだ。
『電脳学園2』も出ております。


コミック
『トップをねらえ!NeXT GENERATION』:第3話
 シリウス星人に捕らえられた同級生を救うために、マリナ達がマイクロガンバスターで出撃。NeXT GENERATIONの世界ではガンバスターの技術は未知のものとなっているので、マイクロガンバスターの攻撃力は圧倒的であった。

『ルーンワース 星の勇者』:第6話 


付録
【ドラゴンスレイヤー英雄伝説ガイドブック2】
【「ルーンワース 黒衣の騎士 極楽漫遊記】


その他・備考
『ブライ』発売直後の飯島健男にインタビュー。ショップでは『ドラゴンナイト』に売り上げで負けていたが、全国的には『ブライ』の方が売れるはずと鼻息荒かったが…結果は、次号で。
『電脳学園3トップをねらえ!』で出題するクイズを読者から募集。
 ロバート“トレボー”ウッドヘッドのエッセイが。
 X68000ゲームのカタログが。これを見て「パソコンってスゲーな~」とため息をついたものである。
『フォーチュン・クエスト』の広告を見て思ったこと。パステルの肩書きがマッパーになっているが、今時、この言葉が通じる人なんているんだろうか?


1990年1月9日火曜日

1990年1月号

1990年1月号 表紙:本田理佐



SOFT TOP20
『ワンダラーズフロムイース』『斬』がワンツー。
『遙かなるオーガスタ』『上海2』といった、いわゆる定番モノがそれに続く。こういったゲームは今でもシリーズを重ねて売れている。



新作
 デービーソフトお得意の可愛いキャラのゲーム『メルルーン』。でも、デービーソフトは脱衣麻雀も出したりするから侮れない。最近はゲームを作ってないようだけど。


特集
【第4回 全国縦断ソフトハウス・マラソン】
 新年号では恒例となった企画である。
 興味深かったのはデービーソフトの所在地。前年号では市街地に居を構えていたのに、今回はテクノパークに移転していたのだ。移転は知っていたが、意外と早い段階で移転していたのだなと感心しきりだが、地元民以外にはわかりにくいローカルなネタである。コンプにもテクノパークの田舎ぶりを揶揄されてるし。
 笑ってしまうのがウルフチームの秋篠氏のキャッチ。「秋篠さんは成金だ」。う~ん、今となっては悲しいぐらいに笑えてしまう。
 ガイナックスではオタキングこと岡田氏が、きちんと社長としてサービスをしている。これを見ると「あ~、社長だったんだ」と納得する。
 また、今号からはTRPGやボードゲームメーカーも取り上げている。いかに当時はTRPGがパソゲーと密接に関わっていたかを物語るエピソードである。


How to Win
 同じSLGリプレイでも2つの系統がある。一つは、任意のキャラクタを使って攻略の過程を記すというもの。もう一つは、マルチプレイで対戦の様子を記すというもの。で、前者が『天下統一』で後者が『提督の決断』である。読み物としてダントツに面白のは、やはりマルチプレーで、当時はログインでも似たような企画があったと記憶する。
『セレクテッド・ソーサリアン』の攻略に関しては、コンプで募集した企画なのだが、他誌ではどういう扱いだったのだろうか? 『ソーサリアン』というメジャータイトルだけにブッチするわけにもいかないだろうし。さて?
 他に『ルーンワース』『エメラルド・ドラゴン』も。


RPGリプレイ
『漂流伝説クリスタニア』:第3話
 クリスタニアもロードス島RPGも初お目見えということで、この連載は初心者向けになっているのがミソ。わりと用語解説やルール説明にページを割いている。
 そのせいかテンポがわりと遅く、ようやくクリスタニアへの手かがりが手に入ったというところで終わっている。


SLG WORLD
 レビューは『銀河英雄伝説』と当時の売れ線ゲーム『斬』と『提督の決断』。
『斬』に関する指摘は、まさにその通りでグラフィック先行でシステムがヘボだった。『斬2』に関してはオレもプレーしているので、そのときに改めて詳述したい。


福袋
 新年号ということでエロゲーメーカーも新年の抱負を。それにしてもジャストは「ソフトハウス・マラソン」で扱われているのに、他のエロゲーメーカーは袋とじで1ページ十把一絡げ状態。いわゆる老舗と呼ばれるメーカーにも苦労の時代はあったのだ。


コミック
『トップをねらえ!NeXT GENERATION』:第2話
 マイクロガンバスターの存在に気付いたマリナたち。でも、ガンバスターの充電のため戦艦を停電させてしまい、重営倉行きならぬ艦内謹慎。、修学旅行へは連れて行ってもらえなくなる。

『ルーンワース 星の勇者』:第5話


付録
【ドラゴンスレイヤー英雄伝説ガイドブック】
【お正月だよ!AD&D冒険日誌DX】
『AD&D』に関してはリプレイの天才・グループSNEの清松みゆきが製作しているだけあって面白い。ゲームの方も、これぐらい面白ければねぇ……


その他・備考
 今回の『リセットちゃん』は『遙かなるオーガスタ』。
 当時、仲間内で話題になっていた『ハラキリ』。登場する武将(忍者?)には「S.小杉」なる人物も。スタインバーグ氏のセンスは無限大だ!
 ファミコン版『MADARA』の完成発表会というパーティが開かれた模様。ファミゲーでこんなことが行われていたとは驚き。ちなみに当時のコナミの正式社名は「コナミ工業株式会社」。
 昨年、日本テレネットのイメージガールに選ばれた宮本裕子嬢は「麻生優子」という芸名でデビューしていた。「麻生優子」とは『ヴァリス』シリーズの主人公のこと。この手のゲームキャラのバーチャルアイドルは「藤崎詩織」だけかと思ってたけど、こんな昔からやっていたとは…ちなみにデビュー曲は『マイ・シュガー・ベイビー』。『アルバトロス2』(ゴルフゲーム)の主題歌。
 裏表紙のFM-TOWNSの広告が宮沢りえに。この後、高倉健、木村拓也と続くのだが、彼女の前任者はカケフくんである。