ビデオ収集をしていて、名著『絶滅危惧ビデオ大全』を読んでいる方なら間違いなくオススメの一冊!
また、80年代の日本で実際にあったビデオバブルという狂乱の時代の一端を垣間見るのも楽しいです。
両書に共通しているのは「ゴミみたいなビデオ、ギャハー!」的なノリではなく。いろいろな思いや意図があって作られた映像作品へ、いろんな角度にゆがんだり屈折しつつも愛情を注いでいること。
このへんはビデオを集めておられる方々なら、きっとわかってもらえるはず!
『絶滅危惧ビデオ大全』はアレやコレで、今後もソフト化されるのが難しいだろうビデオをジャンルに偏らずに扱っていました。
一方、『80年代悪趣味ビデオ学入門!』では劇映画を扱っています。
再ソフト化されず、この世から消えてしまうには惜しい逸品から、ゲテモノ趣味的に記憶にとどめておきたい珍品まで取り上げられています。
(余談ですが、自分がコレクションしているビデオは一本も入っていませんでした。奥が深い!)
単なる映画レビューにとどまらず、80年代前後のビデオバブル時代の雰囲気や、現代に至る制作者や関係者の変遷も語られています。
相変わらずな人が相変わらずなことをやっていたり、無名な同人映画から大作を任される人材が輩出されていたり。
個人的には『エクスターミネーター』の監督グリッケンハウス(本書では『過去を呼ぶ予言者』が収録)が、映画をさっさと見切ってセレブになっちゃってるあたりが悔しくてたまらんかったです。
別冊映画秘宝 80年代悪趣味ビデオ学入門! (洋泉社MOOK 別冊映画秘宝) 価格:¥ 1,575(税込) 発売日:2013-02-04 |
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