2013年2月18日月曜日

女騒霊 復讐のバイブレーター

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パッケージより
内臓ひきずり出し! カーアクション! あらゆるファンタ要素満載のクンフー大作!!



超パワーを秘めた赤いペンダントを手に入れるべく、老拳士セタを狙うバイオレンス軍団の数々。セタの霊は美しき女拳士マヤの魔のペンダントを死守するよう強要。謎の魔道士はペンダントを奪う最後の手段として、人間の心臓を貢ぎ、伝説の魔神セジャーティを復活させた!
大地を揺るがしマヤ達に襲い来る魔神と11体のゾンビ軍団!!
インドネシア映画界NO.1のアクションスター、バリー・プリマをはじめ「デビルズ・ソード」のスタッフが総力を結集して完成させたオカルト・クンフーアクション超特作。早くもビデオ化実現!



「女騒霊」は「おんなポルターガイスト」と読みます。



この映画はインドネシア産の映画です。
インドネシアの映画といえば、昨年公開された『ザ・レイド』!
原題に『REVENGE OF NINJA』とあるので、シラットvs忍術の超アツいアクションが展開されるのでは! なんて期待しちゃいそうですが…。



ビデオのパッケージに「ぶっとび妖怪シリーズ」とあります。
これはマウントライトコーポレーションがリリースしていたビデオのシリーズなのだそうです。
別冊映画秘宝 衝撃の世界映画事件史』の「光山昌男伝説」の記事中にある、『首だけ女の恐怖』のパッケージにも「ぶっとび妖怪シリーズ」とあります。



マウントライトコーポレーションについては、当時のビデオの記憶もあんまりなくて、よくわからないんですが…。
「光山昌男伝説」中に、東南アジアの未公開ホラーを販売していたとあります。
そして、この映画もインドネシア産映画ですね。
んで、マウントライトコーポレーションの映画は、どれもヒドいものばかりということで悪名をはせていたようです。



はたして、この映画は……以降、ネタバレしながら感想です。



もう、とにかくわけ分からんの一言!
無駄なシーンが多すぎるとか、そういうまともなツッコミさえ不要なほどアホすぎ!
とりあえず香港映画をお手本に、映画好きな連中がワイワイやってみたけど、思ってたより映画作りって大変なんだね、だけどオレたち楽しかったッス、ってカンジの映画。


まず、冒頭。
老拳士セタと荒くれ集団が戦う。
なんで戦うのかが分からないってのもあるんだけど、そもそも、これは「セタ」VS「荒くれ集団その1」VS「荒くれ集団その2」という、3WAYマッチだったんですな。
あらすじに「バイオレンス軍団の数々」と書かれていたので、ようやく納得。
「数々」は構成員が複数人いるって意味ではなく、軍団が複数あるという意味だったんです。
まあ、数々といいつつも出てくるのは2グループですが。


っていうか、バイオレンス軍団が2グループある意味が、全編通して観たけど未だにわからんです。
バイオレンス軍団を1つにして、「赤いペンダントを狙うバイオレンス軍団VSセタ」っていうプロットの方が、よっぽど分かりやすと思うんだけど。
まあ、この映画にそういうツッコミは無用か。


んで、不死身になるはずの赤いペンダントを持ってるセタが、なんか特殊な弾丸で重傷を負う、ように見える。
見えるってのも不確定な表現だけど、そうとしか言いようがない。
だって、銃弾を喰らってもビクともしないのに、なぜか突然、その弾丸だけはダメージを与えてるんだもん。
だけど、その理由は誰も明かさないし、そもそもこれ以降その弾丸が使われることもないんだから。


んで、セタが無理矢理、女拳士マヤに「ネックレスを守れ」と強要(確かに、あらすじにも強要とある)。
それを渋るマヤに対して、謎の力(?)を使って家の中をメチャクチャにするセタ。
「わかった、わかった」ってカンジで渋々ネックレスを守ることを了承するマヤ。
なんだ、この展開は…。
あ、今気付いたけど、この家の中をメチャメチャにする力が、タイトルにある「ポルターガイスト」なのかな?


半分寝ながらだったんでハッキリ覚えてないけど。


その一方で、お互いにネックレスを入手したと勘違いしているバイオレンス軍団同士でケンカ。
なんで、そういう勘違いをするのかよく分からないけど。
だけど、このケンカは端っから勝負にならず。
だって片方はナイフしか持ってなくて、もう片方は銃を装備してるんだから。
どういうわけか強がってみせるナイフチームは、周りから撃たれまくって全員死亡。勝負にならんでしょ、最初から。


ネックレスの力によって、ちょっとトンチキ風味になってしまうマヤ。
それを心配した彼氏は、呪い師に診てもらおうとする。
なんと、その呪い師ってのが、ネックレスを狙っているバイオレンス軍団を指揮してる魔道士だった! なんじゃそりゃ。


んで、この魔道士とトンチキになったマヤなんだけど、誰がどう見てもマヤの方が邪悪に見える。
とはいえ、なんで邪悪っぽいのかは誰も説明してくれません。


マヤが診断されている間にバイオレンス軍団は、マヤの家に忍び込む。
すると、どういうわけか謎の忍者が現れて、忍び込んできたバイオレンス軍団を皆殺し。
さらに逃げるバイオレンス軍団を追いかけて、バイオレンス軍団のアジトまで突入。
んで、呪い師とバイオレンス軍団のボスを除いて、全員死亡。
トンデモない展開だ!


窮した魔道士は、伝説の魔人を蘇らせることに。
ここで期待の内臓引きずり出しシーンがあるんだけど、服の中からこてっちゃんみたいのがポロッと出てきだけでした。


んで、いよいよラストバトル。
魔道士&伝説の魔神(withゾンビ)グループ、セタとマヤグループ、忍者&マヤの恋人グループの、3グループでの3WAYバトルになる。


でも、敵の敵は味方論法でセタと忍者が共闘。
おかげで伝説の魔神は5分ぐらいでKO。弱すぎだって! もったいぶって出てきたのに!
魔道士はラスボス的存在のはずなのに、魔人がやられたからビビってクルマで逃亡を図る。
だけど、追いかけてきた彼氏がフロントガラス越しにドロップキックを放って死亡。ついでにクルマも爆発炎上! っていうか彼氏激強じゃん!


そして、ここからが本当のラストバトル。セタと忍者のバトルになるんだけど。
途中、忍者が赤いネックレスを飲み込んでしまう。
さて、どうなるかと思ったら、忍者がセタを巻き込んで爆死! 死体はどう見ても人形!!!
赤いネックレスを飲み込んだら爆発する、っていう説明はいっさいなく唐突な幕切れ。
そもそも忍者は爆発することを知っていて(セタを道連れにするために)飲んだのか、勢いでやったら思わぬ展開になってしまったのか。


自分の中では、マウントライトコーポレーションを意識して見た初めての映画だったけど。
かなり、スゴいということだけは分かりました。
今後も、マウントライトコーポレーションのビデオを探していきたいと思います。


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『女騒霊(おんなポルターガイスト) 復讐のバイブレーター』(VHS)
監督:ラトノ・ティマール
出演:バリー・ブリマ、ダナ・クリスティナ・アドベント・バングン、他


Amazonでは売ってない?


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